苦境のウクライナ避難民を仕事を通して支援しようと日本のベンチャー企業が新たな取り組みを行なっている。
【映像】18歳副社長・中井さんの新たな挑戦「ウクライナの国歌を」
ウクライナの首都キエフから国内避難をしたスラバ・イェジョブさん(33)。避難と同時に、働いていた電気通信の職を失った。今や、ウクライナ国外へ避難した人の数は1000万人以上に(22日時点)。スラバさんのような国内避難の人も依然として多い現状にある。
そんな先の見通しが立たない人たちの一助になればと、大阪市のコンサルティング会社「ネクストエージ」が、ウェブサイトなどを作りたい日本の企業とウクライナの避難民のクリエイターやエンジニアを結びつける“仲介ビジネス”を始めた。
この日はある企業とスラバさんのオンライン面談があり、その後、契約は成立した。一日も早く支援が届くよう、数日後にはスラバさんのもとに500ドル(約6万円)が振り込まれ、仕事が完了した後に1000ドル(約11万円)が送金される仕組みとなっている。
面談に同席していた、ネクストエージの副社長で来月大学に入学予定の中井咲希さん(18)は、もともとメタバースやIT分野に興味があり、高校生の時からビジネスアイディアを考えていた。そんな中で始まった、ウクライナ侵攻。ネクストエージでは、ウクライナの人々を“就業支援”という形で応援するプロジェクトを開始した。
「寄付でも希望をつなぐことはできるんですが、自分で希望を作り出していくためには自分の力で生活を支えられるというのが1つ重要なのではと思って(このプロジェクトを)始めました」
「メタバースとかウェブ制作だったり、IT関連の仕事は世界中どこにいてもできる。ウクライナ自体がITに強い国ということなので、ウクライナの避難民の方にIT関連の仕事を一緒にやっていただくという形で支援できないかというのが今回のプロジェクトです」
遠く離れた日本の企業での募集にも関わらず、続々と応募が集まっていると話す。
「仕事を求めているウクライナの方の数は、もう少しで2桁を超えそうなくらい集まっています。ただ企業側としては、まだ実際に仕事の約束をしていただけたのが現在3社なので、この部分はもう少し声がけを頑張っていきたいです」
ほかにも、ウクライナ支援のために新たな挑戦をしているという。
「世界中の人と一緒にウクライナの国歌を歌おうと考えています。なぜ国歌を歌うのかというと、いまNFTで音声も販売できるので、みんなでウクライナ国歌を歌ったというデータをNFTとして販売して、その売り上げをウクライナの方に寄付しようとしています。いま3人しか集まっていないんですけど、徐々に増やしていって最終的には100人で世界中から集まっていただいた方と一緒に歌えたらなと思っています」
(『ABEMAヒルズ』より)
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