見事な逆転劇は、チームを4位へと浮上させる価値ある一勝。U-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)が見せた執念は、解説や実況をも「男の覚悟を見た」と感服させた。
プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2021-22」セミファイナルシリーズ3月29日の第2試合に登板した石橋は、2019年のセミファイナルシリーズで+215.5ポイント、ファイナルシリーズでも+65.0ポイントを獲得。チームの優勝に大きく貢献したことで「セミファイナル男」の異名が付いた。だが、今シーズンのレギュラーシーズンは▲286.4ポイントで個人成績28位。チーム唯一のマイナスだっただけに、セミファイナルシリーズでの挽回を誓っていた。起家からKADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)、石橋、KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)、EX風林火山・勝又健志(連盟)の並びでスタートした当試合、石橋は思うように手が進まずに苦戦。東4局では岡田に跳満・1万2000点(供託2000点)を放銃し、大きなビハインドを背負ってしまう。
それでも石橋は南1局にリーチ・ツモ・平和・ドラの5200点を加点すると、自身が親の南2局1本場ではリーチ・一発・平和の5800点(+300点、供託1000点)を奪取。持ち点を2万2800点まで戻した。圧巻だったのは南3局1本場で、親の伊達が鳴きを駆使して待ち構える中、果敢にリーチをかけて、その伊達からリーチ・一発・平和・ドラ・裏ドラ2の跳満・1万2000点(+300点、供託1000点)を獲得。一気にトップへ躍り出ると、そのまま逃げ切りを決めた。
この強烈な一撃について、石橋はインタビューで「点数状況的に、打ちに行かざるを得ない」と判断し、「ポジティブ」にリーチを選択したと説明。チームが4位に浮上した点に関しては「気持ちは変わらない」とし、「シーズンが始まった時からファイナルに行くぞというか、優勝するつもりでやっている」と語った。チームは「2シーズン連続で同じ選手構成でファイナルシリーズへ進出できなかったチームは選手を入れ替える」という規定に唯一該当し、ファイナルシリーズ進出を逃すと誰かがチームを離れることになる。「レギュラーシーズンは負けちゃったんで、セミファイナルでは結果を残すしかない」。チームとメンバーを愛する海賊船のキングが、2年ぶりの優勝へ向けて全力で舵を取る。
【第2試合結果】
1位 U-NEXT Pirates・石橋伸洋(最高位戦)3万1400点/+51.4
2位 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)3万100点/+10.1
3位 EX風林火山・勝又健志(連盟)2万7600点/▲12.4
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)1万900点/▲49.1
【3月29日終了時点での成績】
1位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +239.7(8/16)
2位 渋谷ABEMAS +181.6(8/16)
3位 KADOKAWAサクラナイツ +171.7(8/16)
4位 U-NEXT Pirates +99.2(8/16)
5位 セガサミーフェニックス +82.5(8/16)
6位 EX風林火山 ▲24.7(8/16)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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