アニメ「スパイファミリー」ボンドはどんな犬？犬種や能力を解説

　「SPY×FAMILY」（スパイファミリー）は、2025年10月から3期が放送中のアニメです。原作は「少年ジャンプ＋」にて遠藤達哉氏が連載中の同名漫画。16巻発売中の2025年10月時点でシリーズ累計発行部数3800万部を超える人気を誇っています。

▶グラサン着用でお留守番のボンド 26話

　今回の記事では、アニメ「スパイファミリー」に登場する犬のボンド・フォージャーをご紹介。隠し持つ能力やモデルとなっている犬種についても解説します。

アニメ「スパイファミリー」とは

　東国（オスタニア）と西国（ウェスタリス）では、十数年間に渡る冷戦下にあり、仮初めの平和が成り立っていました。そんな中、西国の情報局対東課〈WISE〉（ワイズ）に所属する凄腕のスパイ・黄昏（たそがれ）は、オペレーション〈梟〉（ストリクス）という任務を課されます。

　その内容は、東西平和を脅かす東国の国家統一党総裁ドノバン・デズモンドに近づくために1週間で子供を作り、デズモンドの息子が通う名門校の懇親会へ潜入するというものでした。

　黄昏は精神科医のロイド・フォージャーへ扮し、孤児院から子供を引き取り、母親役となる女性と偽装結婚をします。しかし、娘役のアーニャは人の心が読める超能力者、妻役のヨルは殺し屋という秘密を持っていました。こうして3人はお互いの素性を伏せたまま、さまざまなトラブルに遭遇しながらも、家族として助け合う生活を続けていきます。

アニメ「スパイファミリー」ボンドの基本情報

　ボンドは、テロリストグループの騒動の最中にアーニャたちと出会い、フォージャー家の一員へと加わることになる“犬”です。見た目は大きく、フワフワした白い毛におおわれていて、タレ目でとぼけたような表情が、なんともいえないかわいらしさを感じさせます。

基本情報【プロフィール】

　性別はオス。年齢や体重は不明ですが、原作漫画の4巻MISSION：18で「だいぶ年はいってるみたい」と言われています。大型犬らしく大人しい性格で、やたらと吠え立てるようなことはめったにありません。人の言葉もほぼ理解している様子で、アーニャに話しかけられると「ボフッ」と鳴いて返事をすることもあります。

名前の由来は？

　“ボンド”の名前は、フォージャー家で飼い始めたあと、アーニャが命名しました。命名の経緯はアニメ第15話で描かれています。ドッグパークでアーニャの手袋をほかの犬から取り返した時の様子が、“ボンドマン”をほうふつとさせた……というシーンでした。ちなみに“ボンドマン”は、アーニャの好きなアニメの登場人物です。

基本情報【声優】

　ボンドの声を担当するのは、声優の松田健一郎（まつだ けんいちろう）さんです。松田さんは、アニメ『スパイファミリー』のナレーションも担当しているため、ナレーションとボンドの兼任になります。

　松田さんは、20歳くらいの頃に公務員を目指して法律系の専門学校に通って勉強していましたが、クラスに馴染めなくなって学校に行かなくなったと話しています。そんな中で、アニメを見ることが心の支えになり、アニラジを聴くとパーソナリティが楽しそうにしていたことがきっかけで、日本ナレーション演技研究所（日ナレ）に通って声優を目指すようになったそうです。

　松田さんは過去に、『キノの旅』の陸役や『バトルスピリッツ覇王（ヒーローズ）』のサファリ役として白い大型犬の役を演じています。アニメ『スパイファミリー』のボンド役が松田さんだと発表されると、松田さんは自身のTwitterで「大きな白い犬には縁があるなぁ…どうぞよろしくお願いいたします!!」とコメントしています。

　松田さんの代表作としては、『攻殻機動隊ARISE -GHOST IN THE SHELL-』バトー役、『ブラッククローバー』ゴードン・アグリッパ役、映画『ワイルド・スピード』シリーズのローマン・ピアース（吹き替え）などがあります。

ボンドのかわいい姿は何の犬種がモデル？

　ボンドが表紙に描かれているコミックス4巻のカバー裏では、「犬さん誕生秘話」として初期設定などが公開されています。そこに登場するフランキーいわく「作者は犬種を特に決めていないようだがグレートピレニーズという犬を見ながら描いてるらしいぞ」とのことです。

　グレートピレニーズは、成犬の体重が50～60kg、オスは体高70〜80cmにもなる超大型犬です。古くはピレネー山脈で牧羊犬や番犬として活躍した犬種で、寒さに強く体は厚い毛で覆われています。

　ボンドの大きな体もモフモフとした毛がかなりの割合を占めているようで、4巻カバー裏には濡れて別の犬のように細くなってしまった姿も描かれています。さらに、アニメ第13話では6歳（自称）のアーニャを乗せて走る描写もあることから、ボンドもグレートピレニーズのような超大型犬であることがわかります。

アニメ「スパイファミリー」ボンドが登場するのは何話？

　ボンドがアニメで初めて姿を見せたのは第11話です。この時は檻に捕らえられた姿が少し映ったのみで、キャストのクレジットもありませんでした。本格的に物語に登場したのは第13話と、第2クールに入ってからになります。ただし第13～14話時点ではまだ名づけられていないため、エンディングのクレジットでは「大きな白い犬」の名義になっていました。

　原作コミックスでボンドが初登場するのは、3巻MISSION：17の最後です。アーニャ達と出会ったのは4巻に入ってからで、アーニャへのごほうびとして犬を飼うために出かけた先でのことでした。

ボンドも隠れた能力を持っている！

　フォージャー家の人たちは、父・ロイドがスパイ、母・ヨルが殺し屋、娘・アーニャが超能力者と、全員それぞれ周囲にも教えていない裏の顔を持っています。そして一家の飼い犬になるボンドもまた、例に漏れず隠れた能力があるのです。

　ボンドが持っているのは、予知能力。近い未来に起こる出来事の映像を頭のなかで見られます。とはいえ、ボンドは人間の言葉を話せないので、普通の人はボンドが未来を見ていることはわかりません。しかし、人や動物の心が読めるアーニャだけは、ボンドが見た未来を読み取れます。

なぜ未来予知の能力を持っている？

　ボンドはかつて、「プロジェクト〈アップル〉」の実験体となっていました。プロジェクト〈アップル〉とは東国旧政権下において、軍事目的でIQの高い動物を生み出そうとしていた研究です。このプロジェクト〈アップル〉の実験を受ける中で、ボンドは未来予知の能力に目覚めたのです。

アニメ「スパイファミリー」ボンドのアニオリシーンまとめ

　アニメ「スパイファミリー」では、原作漫画では描かれていないアニメオリジナルのシーンが追加されていたり、物語の展開が原作とはすこし異なっている場面があります。原作にはないアニメオリジナルストーリーや変更点・追加点は「アニオリ」と呼ばれ、作品のファンが注目している要素のひとつになります。この項目ではボンドに関するアニオリシーンや、原作漫画とアニメの違いを紹介します。

第14話：テロリストのアジトに入ろうとするアーニャを手伝う

　原作漫画の第20話と第21話の内容をベースにしたアニメ第14話は、ボンドがロイドの死を予知したことで、ロイドを助けようとアーニャが奮闘する内容です。

　ボンドのアニオリは、テロリストのアジトの部屋にアーニャが入ろうとしているシーンにありました。アーニャが小窓から部屋の中に入ろうとしますが、上手く入ることができずボンドに「犬さん、押して」とお願いします。ボンドがアーニャの体を押すと、アーニャは部屋の中に落ちるようにして入ることができました。原作漫画では、アーニャが1人で部屋の中に入ったように描かれていて、ボンドが手伝う描写はありません。

第26話：サングラスをかけて留守番をするボンド

　2期の初回となる第26話は、「週刊少年ジャンプ」に出張読切として掲載されてコミックス3巻の巻末にも収録されている「EXTRA MISSION:2」が原作です。

　ロイドとヨルがデートをすることになり、本来アーニャとフランキーは留守番をする予定でしたが、ロイド達のデートを尾行するため家を空けることになりました。アニオリは、アーニャが出かける前にボンドやぬいぐるみ達にサングラスをかけて、「自宅警備は 任せた」とボンド達に伝えるシーンです。

　原作漫画ではボンドが家族になるのはコミックス4巻ですが、このエピソードはコミックス3巻に収録されたものです。原作基準であれば、このエピソードの時点ではボンドは家族になっていませんが、アニメ2期の時系列に合わせるためにボンドの登場シーンを加えたのではないでしょうか。

第37話：アーニャからステラを授与されるボンド

　アニメ第37話は、原作コミックス9巻収録の第58話の内容です。原作の第58話はボンドが活躍するエピソードですが、原作にはないアニオリがいくつかありました。

　原作第58話はボンドが訓練をしているシーンから始まりますが、アニメでは訓練に行く前の家の中のシーンも描かれています。ボンドの散歩に行こうとしたロイドがアーニャに一緒に行くかどうか聞きますが、アーニャは忙しいからと断ります。アーニャが行かないと言ったことに対して、ボンドは落ち込んだ様子でした。

　エンディング後のシーンは全てアニオリです。濡れた状態で細くなったボンドを見たアーニャが驚いていると、ヨルが「ボンドさんは濡れるとこうなるんです。乾けば元通りフワフワさんですよ」と説明します。

　ロイドの心を読んでロイド達が放火犯を捕まえたことを知ったアーニャは、ロイドとボンドに折り紙で作った星（ステラ）を渡します。そしてロイド達が夜ご飯を食べているシーンが描かれ、眠っているボンドのそばにはアーニャからもらったステラが置かれていました。

第38話：重機が暴れ回る未来を予知

　3期初回放送の第38話前半パート「バーリント・パニック」は、原作漫画にはないアニオリエピソードです。

　休みの日に公園で遊んでいたフォージャー家でしたが、ボンドは公園で重機が暴れ回ってたくさんの人が怪我をする未来を予知しました。アーニャはボンドの心を読んで、事件が起こることを知ります。

　ロイドたちの活躍によって重機を操縦していた作業員を止めることに成功。家に帰るとロイドはアーニャに勉強を教えていて、ヨルが夕食を作ることになります。料理が苦手なヨルがご飯を作ると知ったボンドは青ざめていました。

第40話：アーニャと一緒に料理を見ているボンド

　第40話は原作コミックス10巻第62話の内容でした。ほとんど原作通りにアニメ化されましたが、夕食を作るシーンなどがアニオリで追加されています。

　ボンドとアーニャがオーブンで焼かれている料理を見ているところは、原作にはないシーンです。お腹を空かせたボンドはよだれを垂らしながら料理を見つめていました。

　なお、第40話の最後にはロイドがボンドに向かって、玉ねぎは絶対に食べたらダメだと注意して、ボンドが落ち込むシーンがあります。このシーンは原作本編ではありませんが、おまけページで描かれていた内容でした。

まとめ

　フォージャー家の新たな一員として加わるボンドは、大きな体とフワフワの毛、とぼけた表情など愛嬌たっぷりのキャラクターです。アーニャとは仲良しで、ボンドが上に乗せたり、一緒に遊んだりしています。さらに、お互いの能力を使って、一緒に事件を解決する名コンビでもあります。

(C)遠藤達哉／集英社・SPY×FAMILY製作委員会

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アニメ『スパイファミリー』放送回一覧（動画リンクつき）

話数	サブタイトル（タップで動画へ）	見どころ
1	オペレーション〈梟（ストリクス）〉	添い寝アーニャがカワイイ！
2	妻役を確保せよ	さりげないプロポーズ（？）
3	受験対策をせよ	アーニャの絵はアニオリ要素
4	名門校面接試験	ロイドの怒りが胸に刺さる…
5	合否の行方	ロイドマン大奮闘！
6	ナカヨシ作戦	ヨル直伝のパンチ炸裂!!
7	標的の次男	アーニャの泣き顔にキュン！
8	対秘密警察偽装作戦	ヨルさんのウソが雑過ぎる…
9	ラブラブを見せつけよ	ノリノリのフランキーがイイ味！
10	ドッジボール大作戦	アーニャを守るダミアンが尊い！
11	〈星〉（ステラ）	お出けけ服のアーニャが◎
12	ペンギンパーク	ぺんぎんマン（CV:ロイド）の味
13	プロジェクト〈アップル〉	アーニャonボンドの疾走感は必見！
14	時限爆弾を解除せよ	意外と？礼儀正しいアーニャ
15	新しい家族	「今日が平和で…」シルヴィア名言回
16	ヨル's キッチン／情報屋の恋愛大作戦	アーニャに同情されるフランキー…
17	ぐりほんさくせんを決行せよ／〈鋼鉄の淑女〉／オムライス♡	種﨑さんの一人芝居、レベル高すぎ！
18	家庭教師の叔父／〈東雲〉	イケボスパイ現る（CV中村悠一）
19	デズモンドへの復讐計画／母、風になる	ヨルの超絶パルクール
20	総合病院を調査せよ／難解な暗号を解読せよ	フィオナ初登場！
21	〈夜帷〉／はじめての嫉妬	やべー女が家に来た！
22	地下テニス大会 キャンベルトン	フィオナ、顔の圧が凄い
23	揺るがぬ軌道	「勝ちました！」が可愛いヨル
24	母役と妻役／ともだちとかいもの	ヨルの子守歌は必聴！
25	接敵作戦(ファーストコンタクト)	おとな達のピリピリ腹芸
26	ちちとははをびこうせよ	お尻の痛みと戦うヨル
27	ボンドの生存戦略／ダミアンの野外学習	ボンドのスーパーアクション！
28	任務と家族／華麗なるボンドマン／子ども心／目覚まし	シスコン叔父にアーニャも胃もたれ！
29	知恵の甘味／情報屋の恋愛大作戦Ⅱ	カワイイが過ぎるアーニャの泣き顔
30	越境作戦	ヨルさんのショーパン姿が眩しい！
31	戦慄の豪華客船	「人妻なので」ヨルパワー全開！
32	誰がための任務	「くそださい」ロイドのバカンス姿
33	船上の交響曲／姉のハーブティー	ヨルさんの船上大立ち回り​
34	未来を繋ぐ手	アーニャ、奇跡の一投
35	リゾートを満喫せよ／休暇自慢	​ロイドのファミリーお姫様抱っこ​
36	バーリント・ラブ／〈夜帷〉の日常	やべー女インフレ回
37	家族の一員	​​驚くほどスリムになったボンド​
38	バーリント・パニック／情報屋と〈夜帷〉	フランキーも引くやべー女
39	〈雷〉を回避せよ／■■■■の記憶Ⅰ	​​ロイド過去編始まる​
40	■■■■の記憶Ⅱ	失い続けたロイド
41	スキャンダルの裏側／インペリアル・スカラーへの道	​​管理官の圧​
42	ママ友作戦	ヨルさんスパイク
43	白い嫉妬／イーデン校バスジャック事件	​​クサすぎる芝居​
44	赤いサーカス	慈愛の手繋ぎ
45	バスジャック犯を制圧せよ	​​シリアスなコント​
46	アーニャのじだい きちゃった	年相応な涙

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