機転を利かせて「ござる」「討ち取れそうじゃ!」。将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、19)が4月17日に行われた天童桜まつり内の人気イベント「人間将棋」に登場し、佐々木大地六段(26)と対局を行った。対局中は戦国武将になりきり武者言葉で話し、人が扮した駒を全て動かさなくてはいけないという特別ルールの中、藤井竜王は淀みなく武者言葉を使いこなし、見事に勝利を収めた。ファンから絶賛された巧みな言葉の使い方をダイジェストでまとめた。
(対局開始の挨拶)
本日は天童にお招きいただき、大変うれしゅうござる。佐々木殿と師匠の深浦殿には、よく痛い目に遭わせられておるので、今日はその借りを返す絶好の機会じゃ。全軍を躍動させて勝利を目指したい。いざ、尋常に勝負!
(矢倉のはしごを登った感想)
はしごを登るのが少々難しくはあったが、大変よい気分じゃ。こちらも居飛車で参ろう。後手、8四歩!
(相掛かりの出だしに解説の木村一基九段が、全ての駒を動かしづらいと指摘)
相掛かりが駒が動かしづらいとは聞いておらんかった。木村殿も人が悪い。
(中盤、好手を見つけた藤井竜王)
佐々木殿、それは隙ありではないか。9四角!
(中盤の戦況を聞かれ)
よく見たら不動駒が5枚も残っておる。
佐々木殿、先ほど9九の香車が動かぬと言っておったな。こちらがその香車を取ってやろう。
(快晴の会場)
大変、暑うござる。
(対局時間の半分を過ぎたところで形勢を会場のファンが判定。藤井竜王有利に大きな拍手)
戦況は皆様のおっしゃる通り、我が軍の圧倒的有利であるが、1一香と4三の歩が動く算段がついておらん。佐々木殿、協力していただけまいか。
(終盤、不動駒を動かす際のやりとりについて)
佐々木殿、4四歩より、5八金の方が価値が高いではないか。謀ったな。
(佐々木六段が藤井竜王の2三にある歩を動かそうと、2四に歩を打つ)
佐々木殿、佐々木殿が序盤に飛車先を交換されたので、2三の歩は既に動いておるぞ。
(詰みが発生した最終盤)
どうやら佐々木殿の玉を討ち取れそうじゃ。
(ABEMA/将棋チャンネルより)





