細い腕を振り回し、劣勢を弾き返すトップはまさに“女神”のようだ。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2021-22」ファイナルシリーズ、4月21日の第2試合でKONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり（連盟）がチームに今シリーズ初勝利をもたらした。
第1試合、チームは今期のシンデレラガール伊達朱里紗（連盟）を投入するも痛恨の4着。是が非でもトップが欲しいこの試合で、高宮は東家スタート。南家からはセガサミーフェニックス・東城りお（連盟）、渋谷ABEMAS・白鳥翔（連盟）、KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）の並び。東1局、高宮は積極的に2つの仕掛けを入れ、1500点を手に入れると、この最少得点が“風”を呼び起こす。
東1局1本場、高宮は東城との2軒リーチを制し、リーチ・平和・ドラ・赤2の1万2000点（＋300点）で大きくライバルを突き放す。するとその後も高宮は攻めに比重を置いた手作りで、東2局まで3局連続リーチ。東4局もリーチ・ツモ・ドラで4000点をゲットし、早くも抜け出した。
南4局1本場、ラス親の堀から猛チャージを受けるも、高宮は一手も引かない。タンヤオで仕掛け、全力でその親を流しにかかった。東城、白鳥の2軒リーチに発展するも、1・4・6・7筒の4面張（1筒は役なし）でテンパイした高宮は「振り切ろうと思ってました」と決意したとおり、危険牌も迷わず切り飛ばし、見事にタンヤオ・赤2の4000点をツモ。苦戦が続くファイナルでチームに初のトップ、起死回生の＋67.1をもたらした。
試合後、高宮はカメラに向かって控えめに“がらくたポーズ”。これに喜ぶファンは「頑張ったぞ！高宮！」「こっからやでー」「値千金のトップやな」「まりちゃんありがとう！」とコメントを連投した。また窮地に追い込まれてからのトップに「まりしゃん，涙が」と感動を抑えきれないといった声や「これで面白くなってきた！」と、混とんとする戦況に興奮するコメントも散見された。
インタビューでは「ようやくワントップ取れて。まだまだなんですけど、きっかけになったらいいなと思います」とこの勝利を喜んだ。また、この日は旧メンバーである前原雄大（連盟）が応援に来ていたことを明かして「皆さんの応援を力に感じます」と、笑顔と共に感謝を伝えた。全12戦で行われるファイナルは、これで折り返しの6試合を消化。首位サクラナイツとの差は221.5ポイントだが、これは2試合あれば十分に詰め寄ることができる。ファンの応援を力に変えて、戦いの“女神”はまだ腕を振る。
【第2試合結果】
1着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり（連盟）4万7100点／＋67.1
2着 KADOKAWAサクラナイツ・堀慎吾（協会）2万5900点／＋5.9
3着 渋谷ABEMAS・白鳥翔（連盟）1万8200点／▲21.8
4着 セガサミーフェニックス・東城りお（連盟）8800点／▲51.2
【4月21日終了時点での成績】
1位 KADOKAWAサクラナイツ ＋190.9（6/12）
2位 セガサミーフェニックス ＋133.4（6/12）
3位 渋谷ABEMAS ＋45.2（6/12）
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ▲30.6（6/12）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ（各16試合）、さらに上位4位がファイナルシリーズ（12試合）に進出し、優勝を争う。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
