トップ棋士ともなると、驚くポイントまで“読みが一致”し始めてしまうのだろうか。将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の予選Aリーグ第3試合、チーム羽生とチーム三浦の対戦が4月30日に放送された。この試合で、チーム羽生の羽生善治九段(51)と中村太地七段(33)は、佐藤紳哉七段(44)の対局を見守る時間も長かったが、その激闘の数々に思わず「えー!」「いやー」と同じタイミングで驚きの声を連発。きれいに揃ったシンクロぶりにファンからも「ハモったw」「羽生さんと太地くん、リアクションずっと同じだよねw」といった声が飛んだ。
チーム羽生の3人は、今回参加している8チームの中で唯一、同じ顔触れで参加している。前回のベスト8以上の成績を目指すため、さらにチームワークを高め、練習も重ねて大会に臨んでいる。大会前のチーム動画ではインドアスカイダイビングに挑戦するなど、困難にも笑顔に立ち向かう絆の強さが感じられた。
そのチームワークの現れは、リアクションのシンクロにもつながった。第1局、大会初勝利を目指す佐藤七段が池永天志五段(29)を相手に有利に戦いを進める中、池永五段の巻き返しの一手を見て、2人揃って「はー!」。また最終盤、厳しい追い上げに玉が端に追い詰められた佐藤七段が、さらに危なげなルートで逃げようとすると「えー!」と同時に声を張り上げた。結果、佐藤七段はなんとか逃げ切り初勝利、羽生九段、中村七段ともに、満面の笑みで出迎えた。
続く第2局でも佐藤七段は伊藤匠五段(19)と熱戦。これを見た2人は、またしても「さあ!」「金か」「うえー」「えー!」と、事あるごとに息ぴったりとリアクションを取り続けた。
もはや“相リアクション”とも言えそうなほどのシンクロ率に、ファンは「羽生さんと太地息があってるなw」「ずー―ーっとシンクロしてる」「ハモリすぎw」と大きな笑いに包まれていた。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)