3戦目の新鋭がベテランの足をカーフキックで破壊して足がぐにゃり。大きくバランスを崩した姿に即タオルが投入される劇的TKO決着。さらに勝者が投げ込まれたタオルをグローブ越しにさりげなくキャッチするという珍事も発生するなど、“完勝ぶり”を印象づけるシーンの連続に視聴者が騒然となった。
4月30日に後楽園ホールで開催された「Krush.136」で大夢(WIZARDキックボクシングジム)と萩原秀斗(K-1ジム総本部チームペガサス)が対戦。試合は3ラウンド2分26秒、大夢が試合を通じて放ち続けたカーフキックによるダメージの蓄積などで陣営からタオルが投入されるTKO決着となった。新設された最軽量フライ級に突如登場した19歳に視聴者から「この階級の主役を担ってほしい」と期待の声があがった。
フライ級に登場した新星と常連ファイターの対戦。デビューから2連勝中、3戦目を迎えた19歳の大夢は、ベテラン萩原に臆することなく前蹴りやカーフキック、さらに軽快なステップからボディや左フックを当てていく。
2ラウンド、大夢のスピードあるパンチに萩原が追い込まれる場面が目立ちはじめる。すると的確かつ着実にダメージを与えるカーフや、下がりながら放たれる伸びのあるストレートで劣勢が続いた萩原はラウンド後半、大夢のオーバーハンドの右フック3連発を被弾してよろけるようにダウンを喫する。再開後にも左を当てられた萩原は2度目のダウンを喫した。
2ラウンドでの2ダウンを凌いだ萩原だが3ラウンド残り40秒、大夢が飛ばした右のカーフキックに足がグニャリと曲がり大きくバランスを崩すと、その様子を見た陣営が即座にタオルを投入して試合終了となった。
リプレイ映像で確認すると足元からガクッと崩れた萩原のダメージは大きく、衝撃的なラストシーンに対して試合を中継したABEMAの視聴者からは「タオル投入、ナイスタイミング」「もう限界だった」「良い判断」と陣営のタオル投入に対しての感想が。一方では萩原のダメージについても「しばらく歩けないんじゃないか」など心配する声が聞かれた。
さらに偶然の出来事か否か…大夢は追い打ちをかけながら相手陣営が投入したタオルを片手グローブでキャッチしてガッツポーズを決めるなど余裕すら感じさせるエンディング。そんなアニメのような結末にファンも注目し「さりげなく(相手の)タオルをキャッチした」「51キロでKOできる選手は期待ができる」「この階級の主役担ってほしい」など多くの反響が寄せられた。
当の萩原はマイクでも冷静だった。「僕がフライ級を引っ張っていくんで、初代のベルトを作ってほしいです」とアピール。見事なKOにも納得がいかない様子で「内容がダメだったんで明日から練習します」と貪欲な姿勢を崩さなかった。