昭和の日、憲法記念日、みどりの日と、「国民の祝日」が続き、官公庁では国旗が掲揚される一方、住宅の玄関先で見かける機会は少なくなっている。
近年ではコロナ対策や経費削減の観点から掲揚を取りやめる公共交通機関も現れているが、前回の東京オリンピックが開催された1964年の調査では「自宅に国旗がある」と答えた人が79%、祝日に「いつも掲げる」「ときどき掲げる」と答えた人は合せて60%を超えていた。
テレビ朝日の田中萌アナは「確かに祖父の家の玄関には国旗を立てる金具があったが、マンションにはそういう設備は無い」、平石直之アナも「むしろ今年はウクライナの旗を見かける機会の方が多い」と話す。
ロンドンブーツ1号2号の田村淳は「明治記念館の前を走っている時に大きな国旗がたなびいているのを見て、“今日は祝日か”と感じた。アメリカでは国旗を掲げることにもっと開けたイメージがあるが、日本では身近じゃなくなっているのかもしれない。
僕も日本という国のことは大好きだが、日の丸をアイコンに入れているアカウントからの罵詈雑言が結構来るので、Twitterで国旗を見るのがめちゃくちゃ怖くなっている。国を思う気持ちは分かるが、国旗にそういうイメージが付いてしまうのはもったいない」と心境を明かした。
ジャーナリストの堀潤氏は「香港やミャンマーの関連した取材をしていると、圧政を強いられている市民の皆さんは、アメリカやイギリス、EUや国連の旗と並んで、日の丸を掲げて抵抗していることがわかる。そのくらい、アジアでは自由と民主の象徴の一つになっているということだが、日本ではあまりそういうことは報じられていないと思うし、逆に日本で国旗の話をすると、やっぱりナショナリズムの問題や戦争責任の話、あるいは保守かリベラルかといった論争に飲み込まれてしまう。
そうではなく、世界から見た時に日の丸の語られ方を俯瞰して、日本にどういう役割が期待されているのかを考えてみてもいいと思う。憲法記念日にからめて言えば、“日本国は誰が作るのか。俺たちだよね。憲法は誰が作るの?与えられるものじゃないよね。選択をした結果これになったんだよね”、というような体験がもっと必要なんじゃないか」と語った。(『ABEMA Prime』より)
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