「オミクロン株の感染については仕方がない、で良いのではないか」マスク着用していない人=感染対策していない人という“空気”を変えるタイミングか
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 「いろんなところで“日本はマスクをどうするのか”という話も出ている」「屋外では着用の見直しをしていってもいいのではないか」。東京都医師会の尾崎治夫会長が10日の会見で問題提起した、マスク着用の推奨問題。

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 日本医師会の中川俊男会長は先月、「“ウィズコロナ”の状態でマスクを外すという時期が日本において来るとは思っていない。終息が来るんだと分かった時点で初めてマスクを外していいんだとなると思う」との認識を示していたが、厚労省アドバイザリーボードの脇田隆字座長は今週、「屋外で距離も取って会話もないという場合では、当然マスクをする必要はない」とコメント。

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 また、松野官房長官も「(屋外で)具体的には少なくとも2m以上の距離を確保できている場合には、マスクを外すことを推奨している」、さらに岸田総理も「人との距離が十分取れれば、屋外でマスクの着用は必ずしも必要ではなく、こういった点も含めて引き続き、さまざまな場面で周知、広報に努めていかなければならないと考える」と話すなど、“緩和”の流れができているようにもみえる

 国内での新型コロナウイルスの感染拡大が始まって約2年半。需要増によりスーパーやドラッグストアの棚からマスクが消えてしまったこともあるが、海外で“脱マスク”の動きも進む中、日本も舵を切るタイミングが来ているのだろうか。

■「熱中症の危険を考えれば、オミクロンにかかっても仕方がないのでは」

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 EXITのりんたろー。は「“着けていないと嫌な思いをする人がいるかも”で着けている気がする。撮影現場に行っても、リハやゲネはマスクやフェイスシールドを着けてやるが、本番になると外して、顔が目の前にあるような距離で大きな声を出す。そして“OK”が出ると、スタッフの方が飛んできてマスクやフェイスシールドを持ってくる。コントじゃないか、何を気にしているの?みたいな(笑)」と話す。

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 元陸上自衛隊医官の中村幸嗣医師(血液内科)は「もともと屋外で人と離れてさえいれば、マスク着用は必要ではなかった。しかし欧米で多数の死者が出ていたこと、日本でも志村けんさんが亡くなったことなどから、やはりマスクをしていないと感染するのではないかという恐怖が広がってしまった。理屈から考えれば、外ではそれほど心配は要らなかったのではないか、ということだろう」と指摘する。

 「基本的に感染が起きるポイントは、ウイルスの感染のしやすさと、人間の免疫の強さの違いで決まってくる。確かにマスクのデルタ株までは予防効果があったと思うし、ワクチン接種の効果で免疫も我々の免疫も強くなったが、オミクロン株に関してはエアロゾル感染になり、ワクチンの効きめもかなり弱まってしまった。

 中国の“ゼロコロナ政策”が上手く行かなくなってきているのもそれが理由だが、一方でオミクロン株は感染者数が増えても死亡者数、重症者数はそこまで増えないという特徴もある。アメリカがマスクを着けないことを許容しているのもそのためだ。日本も1日あたり4万人前後の新規感染者数は出ているが、やはり死者数、重症者数は増えていない。

 マスクをしていないと周りの目が気になるから、という安心感はあるだろうが、これくらいの感染状況であれば許せるよ、と思うのであれば、それこそ室内でもある程度はマスクを外すことも可能だと思う。感染すればしんどい症状は出るが、これからの季節は熱中症で体調を崩してしまう可能性もある。どちらが危険かを考えれば、オミクロンにかかっても仕方がない、ということで納得が得られるのではないか」。

■「オミクロンは“もう仕方がない”と思えるようにならないといけない」

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 フリーアナウンサーの柴田阿弥は「政府や医師会にはマスクを強制する権限がないので、屋外については自分で判断するしかないと思っている。それなのに、ニュースを見ていると“決めてほしい、指示してほしい”という人が多い印象だ。このままでは同調圧力や自粛警察が減るくらいで、あまり変わらないのではないか」、テレビ朝日の平石アナウンサーも「手洗い・うがいに比べて“感染対策を気にしています”ということが目に見えて分かるから、ということも理由かもしれない、逆に言うと、マスクを外している人=努力していない人だと見られがちになっているのが難しいところだ」と話した。

 一方、元経産官僚の宇佐美典也氏は「私にも小さい子どもがいるが、保育園や幼稚園に通うお子さんのいる家庭はまさに今が心配な状況だと思う。オミクロン株は感染力が強く、すぐにクラスターが発生してしまうので、自分が家に持ち込んでしまったとしたら、子どもを経由して園や他の家庭に迷惑をかけることになってしまうからだ。感染しても症状は軽いかもしれないが、園の運営ができなくなれば親が大変だ。“あの人が持ち込んだんじゃない”とコミュニティの分断につながるし、乳幼児を抱えている家庭が外に出られなくなると本当に大変だ。ここで政府に“マスクはフリーだ”と言われても困る」と懸念を示す。

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 中村医師は「もちろん、僕は着けられるのであれば着けたほうがいい、というスタンスだし、リスクも下がると思っている。それでも、オミクロン株の感染予防策としては、マスクよりも換気の方が良いのではないか思う。マスクしない0~3歳の子が大きな声を上げて泣けば、周りの子たちがマスクをしていてもエアロゾル感染してしまう可能性が高いからだ。そして、デルタ株までは“やってしまった”という罪悪感を抱いても、オミクロン株は“もう仕方がない”と思えるようにならないといけないということだ」とコメント。

 「また、人流の抑制や密の回避に関しても、時期によって関係ない可能性があると思って良いと思う。例えばゴールデンウィークで多くの人が外出をしたが、結果的に東京都の新規感染者は横ばいだ。やれるんだったら換気、咳エチケット、手洗いをし、咳や大声、カラオケなどで入ってくるウイルス量をいかに減らすかを考える。そして、免疫を高めるためにワクチンを打つ。それでもかかってしまったら、ある意味で仕方がない、許してください、良いのではないか。ただし、株が変わったら別だ。その時の数字の上がり方を見て、政府がきちんと方針を示し、医療体制を拡充してほしいと思う」。

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 EXITの兼近大樹は「正解と不正解が入れ替わっていく中、途中からテレビ番組に呼ばれなくなっていった専門家もいる。“対策していない人が迷惑を掛ける”“マスクは命を守るものです”という世論になっていたし、僕も似たようなことを言ってしまっていると思う。でも、芸能界は世論に合わせないといけないので、この先も影響力のある人たちに合わせていくことになると思う。それでも、あまり頑なにならず、“あの時はこうだったけど、今はこうだからごめん”と、みんなが少しずつ変わっていく、許容していくことが大事だと改めて思う」と話していた。(『ABEMA Prime』より)

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