将棋の叡王戦五番勝負第2局は5月15日、愛知県名古屋市の「名古屋東急ホテル」で行われ、藤井聡太叡王(竜王、王位、王将、棋聖、19)が千日手指し直し局を75手で出口若武六段(27)に勝利した。午前9時から始まった第2局は、午後4時36分に74手で千日手が成立。叡王戦では2020年、永瀬拓矢王座と豊島将之九段による七番勝負で「4勝3敗2持将棋1千日手」という激闘の記録も記憶に新しく、千日手成立の瞬間にはABEMA視聴者から「これぞ叡王戦!!」「ジンクスなの?」などのコメントが多数上がった。
【動画】藤井聡太叡王対出口若武六段 千日手成立の瞬間(8:45~)
叡王戦の宿命なのか。この第2局で藤井叡王は、タイトル戦で自身初の千日手に。対局においては常に必要な選択肢のひとつであるが、藤井叡王は局後に「自分で失敗してしまってどうするか迷っていたので、千日手は仕方がないのかなと思っていました」とコメント。出口六段は「攻め方を間違えてしまったのかなと思っていましたが千日手になるかはわからなかったです。千日手はしょうがないのかなと思っていました」と話した。
ファンの脳裏によぎったのはもちろん、2020年の永瀬叡王VS豊島竜王(肩書はいずれも当時)による伝説の第5期叡王戦七番勝負だ。第1局は千日手で即日指し直し。第2局と第3局は続けて持将棋になるなど異例の進行をたどり、「4勝3敗2持将棋1千日手」で豊島新叡王の誕生、という棋史に残る激闘を繰り広げていた。この記憶が鮮明に残るだけに、ファンは「叡王戦のジンクスキターーー!!」「待ってました」「盛り上がってまいりました!」と大興奮のコメントが寄せられていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)