記念のボール、投げちゃった！現地実況も「No！」と絶叫した男の子の失敗をフォローするMLBの優しい大人たち

　記念すべきメジャーリーグ初観戦。ご機嫌な男の子によるまさかの行動が、スタジアム中の大人たちをドタバタさせつつも、優しい気持ちになるエピソードを生むことになった。

　心温まる出来事が起きたのは、5月16日（日本時間17日）、カージナルスとヤンキースの一戦。外野スタンドにはカージナルスファンの親子がいた。ユニフォームを着た男の子は、この夜がメジャー初観戦。近くに座っていたヤンキースファンから、人気選手スタントンからもらったというボールをプレゼントされ、ニコニコしていた様子が中継カメラに抜かれていた。

　ところがこの男の子、大事そうに抱えるのかと思いきや、グラウンドに向かって“全力投球”。これには実況も思わず「No！」と絶叫すると、隣にいた父親も「なんてことを…」と言わんばかりに頭を抱えていた。ただ男の子自身は、特に失敗したという様子もなくきょとん。周囲の大人たちの方が落胆していた。

　グラウンドを転がったボールに気づいたのがヤンキースのセンター、ヒックスだ。誤って投げてしまった男の子の方に投げ返すことをファンや実況も期待していたところだが、この一連の出来事を知らないヒックスは、あさっての方向のスタンドに投げ入れてしまい、またも実況が悲鳴をあげた。

　ただ、ここからはメジャーリーグに関わる大人たちの優しさが溢れるシーンの連続だ。ヒックスが投げ入れたところにいた別の大人のファンたちは、もともとはこのボールが男の子のものであることに気づいており、「返してあげようよ」とスタンド内を移動して、手渡しに行った。優しい行動を見た周囲のファンも、一気に大盛り上がりだ。さらには、中継映像を確認していた球場スタッフが、別のボールをプレゼントしてくれたことで、男の子は1個どころか、2個のボールを手に入れた。

　その後、男の子はボールをくれたヤンキースファンの男性に、最初のボールを“再プレゼント”。2人はスマホでの記念撮影に収まっていた。ABEMAのMLB情報番組「MLBスタジアム」でも、このシーンが紹介されると視聴者からは「なんていい話」「心あたたまる」と絶賛のコメントが相次いでいた。
（ABEMA『SPORTSチャンネル』）