3月28日にロックダウンが始まってから60日あまり経った中国・上海。24日の感染者数は400人を下回り、一部地域で外出が許可された一方、範囲や時間が限られるなど市民への厳しい行動制限が続いている。
26日、『ABEMAヒルズ』はANN上海支局の高橋大作支局長と中継を結び、上海の現状を聞いた。
Q.2カ月ぶりの外出だと聞いたが、どういう状況なのか?
昨日外出許可証が配布され、時間は10〜12時までで、あと20分外出を許されているという状況。また、行動するエリアも制限されている。今日は、上海の中心部の大きなショッピングセンターに大量の食料を買いに来ていて、2カ月ぶりに配給ではなく、自分で選んで購入することができた。ロックダウンは全然終わっていなくて、地下鉄の駅の出入り口にはバリケードが張られていて、バスは動いているが1km程度までしか移動することが許されていない。外出される方は増えているが、時間や移動が制限されている状態で普段の生活とは程遠い状況。
Q.あと20分の外出が許されているとのことだが、もし無視したらどうなるのか?
街には警察がかなり巡回していて、ふらついていると外出許可証の提示を要求されて、時間外だと帰宅するよう指導される。一般の方ならそこまで影響はないが、責任を追及されるとしたら、例えば私たちのマンションの住人を管理している委員会が処罰される可能性がある。そうなると、連帯責任でマンションの住人の外出権が奪われる可能性も起きる。なので、勝手な行動を慎むようにと、逆に他の人も決まりを守ってほしいと思っている。
Q.外出できないというのはやはり精神状況は極限に近いのか?
体も鈍っているし、何よりもメンタル。精神的にしんどいと訴える方が増えている。
Q.このコロナ政策に対してどう考えているか?
習近平国家主席が「ゼロコロナを検知する」と宣言した。コロナを抑え込むというのと同時に、ゼロコロナ政策に反対する声を抑え込む空気にガラッと変わった。中国のSNSも規制されて、反対する人は警察に呼ばれて拘束されるというのも起きた。今日の感染者は300人弱だったが外を歩く人もいないので、まだまだ厳しい状態だ。
(『ABEMAヒルズ』より)
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