「働き方の選択肢の一つとして起業みたいなものを選べるように、女性起業家という存在を身近に感じてもらえる。そういうところを目指しているプロジェクトです」
(公益財団法人 大阪産業局 財団フェロー 井本達也氏)
大阪の中小企業支援機関である「公益財団法人 大阪産業局」は、近畿地方の女性起業家を応援するプロジェクト「DISCOVER MYSELF」を開催した。8回目となる今回、約200件のエントリーの中から今後の飛躍が期待される10人の女性起業家を選出。
100社を超える民間企業や団体の前で、各々、肝入りのビジネスプランを披露していく。起業家のビジネスプランに共感した企業は、それを実現するためにバックアップすることになる。
「1人5分喋るピッチイベントですが、それだけではなくて。民間企業の人たちがバックアップして成長させていくというエコシステムな仕組みです。継続的に支援していくそういうプラットフォームを作っています。このイベントだけで150件マッチングしているので、1日のイベントでそれだけマッチングするというのは、ほかにないかもしれないですね」
ベンチャー企業が投資家に出資を求める、いわゆる「ピッチイベント」。ピッチイベントといえば、投資家から資金を獲得するため生々しく金額が飛び交う光景をイメージしがちだが……。
「起業支援に必要なのはお金ではなくて、やはりネットワークだったり、人脈だったりが一番大切です。それが女性に圧倒的に足りていなかった。(起業を)やりたいと思っても、もう同級生は結婚して、妊娠して、どこかで専業主婦をやっている。相談する仲間がいないというのが、一番の課題だったなと感じていて、その時に今ビジネス動かしている人たち、大企業や中小企業のうちのサポーター企業の人たちに合わすことでスムーズにスタートできます」
開業者に占める女性の割合は緩やかに増加し続けているが、男性に比べると遥かに少ないのが現状だ。井本さんは、家事負担が女性に偏り過ぎているのが大きな原因だと指摘している。
さらに、女性起業家の活躍は、日本の経済の発展に欠かせないと断言する。男性起業家との大きな違いはどこなのだろうか。
「(女性起業家は)圧倒的に社会課題の解決型のビジネスモデルが多いです。行政だったり、街だったり、その政策の隙間を突いたような。ということは、そこが伸びていくと日本全体の幸せに繋がっていくわけではないですか。だから女性起業家は本当にもっと増えて欲しいです。頑張ってほしいですし、それをバックアップする意味があるかなと思っています」
(『ABEMAヒルズ』より)
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