3日、政府のこれまでの新型コロナ対策を検証する有識者会議が開かれ、社会学者の古市憲寿氏らが出席した。古市氏は「政府の決断と専門家の意見は切り離すべきでは」「この2年間、政治家はある種、専門家を利用したともいえるし、専門家は前のめりだったともいえるし、役割分担を考えることは必要じゃないかと議論した」と報告。そのほか、会議では政府が司令塔となる体制の強化、デジタル化・データ共有の遅れなどの問題点が指摘された。
【映像】ひろゆき氏「メディアと視聴者がバカ」名シーン(3:15ごろ)
同日の「ABEMA Prime」では、このニュースを紹介。愛知医科大病院医師で新型コロナ重症患者の治療経験を持つ後藤礼司氏は「この意見は確かに一つあると思う」と古市氏に同意した上で「確かに利用されていた可能性はあるし、僕らも『こういうことがあります』意思決定をするまでの情報を専門家の立場でお伝えする。結局、政治判断は政治家が行うので、切り離すべきというのは確かにその通りだと思う」と話す。
「(古市氏の)前のめりという表現は、たとえば、医療者は自分たちの領域から逸脱したコメントをしたならそうなると思う。政治決定のところに自分の思いを持って口に出してしまえば、もちろん刃のように返ってくる。医療として新型コロナ対策として『これが正しいんだ』という発信をしていく中で、政府がちゃんと責任を持って選ばれた人の意見であれば、代表者の意見で合わせていけばいいと思う。その人を見る目がなければそれは政府の責任だし、そこで発言した人も責任が伴わなければその人が悪いとは思う」
ネット掲示板『2ちゃんねる』創設者のひろゆき氏は「感染症や経済の専門家など多くの人がいて、その立場で話すべきで、最終的に決定するのは政府だ。専門家がどうこうとバッシングをしているメディアと視聴者はバカだと思う」と発言。「専門家は自分たちの立場から、きちんと『こういうことですよ』と(言っている)。政府がどう判断するかを決めているのに、なぜ専門家を叩いているのかなと不思議に見ていた」と述べた。
これを受けて後藤氏は「どこか落としどころとなったときに、いろいろな人の意見を聞いて、政治決定をしていくのが政府だと思う」とコメント。
「ひろゆきさんの言った通り、その政治決定が行われるまでに僕たちは正しい情報をどれだけ出せるのか。そして、代表者になった人たちをどれだけサポートができるのかがポイントだ。僕自身は飲食もものすごく好きだし、スポーツも大好きだ。今ぐらい正常化してきた方がありがたいし、スポーツイベントも一貫してやれるようにしたいと言ってきた。そういう部分に関しては今も変わっていない」
新型コロナ対策で注目を浴びた有識者会議。今だからこそ、課題を整理し、今後のためにも有効な提言を期待したい。(「ABEMA Prime」より)
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