ついバシバシ叩きたくなっちゃう対局時計 加藤桃子清麗「時計は優しくと習うんですけどね」と苦笑い/将棋・ABEMAトーナメント
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  対局の必須アイテムといえば、盤駒、座布団、脇息に扇子、そして持ち時間を計るための対局時計だ。将棋界の団体戦「第5回ABEMAトーナメント」予選Cリーグ第2試合、チーム広瀬とチーム山崎の対戦が6月4日に放送され、解説を務めた杉本和陽五段(30)と加藤子清麗(27)はその対局時計に注目。ついバシバシ叩きたくなってしまう、という自身の経験も交えつつ「優しく押しましょうって習うんですけどね」と苦笑いで対局者の気持ちを代弁した。

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 わずか1秒が勝敗を大きく左右する超早指し戦。その“影の主役”とも言えるのが対局時計だ。ABEMAトーナメントでの対局ルールは持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールと定められており、少しでも持ち時間を確保するためには対局時計の操作も重要な戦術のひとつとなってくる。

 チーム山崎1勝、チーム広瀬4勝で迎えた第6局では、山崎隆之八段(41)と今期予選で大活躍している青嶋未来六段(27)が激突。序盤では、穴熊に組みたい青嶋六段と絶対に組ませたくない山崎八段が激しい攻防戦を繰り広げた。穴熊を封じられた青嶋六段はすぐに中飛車に振り直して戦型を整備。金を繰り出し中央地点で激しい駒の取り合いになった。

 ゲームやアニメの効果音のごとく、対局場には両者が超スピードでバシン!バシン!と対局時計を叩き合う音が響く。激しい音に圧倒されつつ、解説の杉本五段が「フィッシャーで時計をバンバン叩くの気持ち良いんですよね…あんまりマナー的には良くないんですけど、自分も強めに叩いちゃいます(笑い)」と大きくうなずくと、聞き手の加藤清麗も「時計は優しく押しましょうね、と習うんですけどね」と苦笑い。自身も女流ABEMAトーナメント出場経験があるだけに、「つい力がこもってしまいますよね」と実感を込めた。

 過去には大ベテランや風流な身のこなしが魅力の棋士であってもABEMAトーナメントでは一変、思わず対局時計をバシン!バシン!と叩き合って戦う姿が見られているだけに、ファンも「そうなりますよね笑」「わかるわー」と反応。さらに「優しく優しくー」「時計さんお疲れっすー」と対局時計を労うコメントも上がっていた。

 大熱戦は、128手で山崎八段が完勝。自軍のメンバーの阿久津主税八段(39)から「山崎流。自由だなあ」、松尾歩八段(42)からも「何を考えているのかわからない」と言われながらも、気鋭の青嶋六段から星を勝ち取った。

 ◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【動画】超スピードで時計をバシン!バシン!
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