将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、19)は6月22日、佐藤康光九段(52)と順位戦A級1回戦の対局を午前10時に開始した。昨年B級1組から昇級した藤井竜王にとっては、初のA級の対局となる。さらに、本局は新設された「名古屋将棋対局場」のこけら落としとなるだけに大きな注目を集めている。
佐藤九段は午前9時46分に対局場に入室。新しい常設対局場、A級順位戦の今期初戦とあり、タイトル戦さながらの和服姿で対局に臨んだ。一方、スーツ姿の藤井竜王は9時49分に入室。着座すると保冷バッグ、扇子、電子時計などを丁寧に並べて身支度を整えていた。
藤井竜王は2016年10月に四段デビュー。第34期竜王(1組以上:1期)。タイトルは通算8期で、現在最多の五冠保持者。棋戦優勝は5回。デビューから5期連続で年度勝率8割を超え、将棋大賞でも2年連続で最優秀棋士賞に選ばれるなど令和将棋界のトップに君臨する天才棋士だ。昨期の順位戦B級1組を10勝2敗で駆け抜け、A級の舞台にたどり着いた。
佐藤九段は1987年3月に四段昇段。竜王戦2組(1組以上:28期)、順位戦A級(A級以上:26期)。第56・57期名人を含めて獲得タイトル数は通算13期。永世棋聖の有資格者でもある。棋戦優勝は12回。日本将棋連盟の会長として多忙な日々を送る中、より一層の将棋文化の発展と中部・東海エリアの地域活性化を目的にJR名古屋駅前の高層ビル・ミッドランドスクエア25階に第3の常設対局場「名古屋将棋対局場」の開設に奔走した。
両者の過去の対戦成績は1局で、藤井竜王が制している。藤井竜王がA級初白星を飾るか、佐藤九段が貫禄を示すか。持ち時間は各6時間、先手番は藤井竜王。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)