水泳の世界選手権(ブタペスト)6日目が6月23日に行われ、今大会が初代表だった花車優が、男子200メートル平泳ぎで2分8秒38のタイムで同着の2位、銀メダルを獲得した。前半の折り返しまで下位グループにいたものの、優勝したオーストラリアのスタブルティクックとともにじっくりと力を蓄えるレースプランで、後半にスパート。先行していた選手をどんどんと抜き去り、うれしい銀メダルを手にした。
過去にも偉大な先輩がメダルを取ってきたことで「日本のお家芸」とも言われる同種目で、ニューヒーローが誕生した。22歳の花車は、初の代表入りで世界選手権へのきっぷを獲得。「予選、準決は意外と緊張しなかった」が、いざ決勝まで進むと「やっぱり緊張しちゃった」と明かし、元日本代表監督の平井伯昌コーチからは「最初の2かき、3かきは落ち着いていくことと、ザック(スタブルティクック)選手が自分と同じようなレースプランなので、そこにしっかりついていくことを指示されていました」と、冷静なレース運びに務めた。
指示通りに前半は抑え気味に泳ぎ進めると、後半はスタブルティクックとともに、どんどんと順位を上げ、ラスト50メートルは完全にメダル争いに。「最後疲れてしまったけど、ザック選手が思いのほか近かったので、ちょっと欲張ってしまいました」と照れ笑い。「ベストには及ばなかったんですけど、メダルが取れてホッとしています。自分の強みが活きたかなと思います」と納得の表情だった。
世界の舞台で初のメダルを獲得し、うれしさを素直に表現していた花車だが、東京のスタジオにいた五輪メダリストの萩野公介氏と中継がつながると聞いた瞬間「うおっ!」とびっくり。一瞬、22歳の若者らしい素顔も見せ、ファンの注目を集めていた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)