元幼稚園の先生と現役JKファイターとの戦いは、2ラウンド、圧とパワーで圧倒した元幼稚園の先生が見事なKO勝利を収めた。K-1アマチュアで優勝した“期待の星”が臨んだリベンジマッチで“返り討ち”を果たした試合後には、その端正なルックスと鍛え抜かれた“バキバキ”の腹筋に「女性の目からみても美人」「腹筋がかっこいい」「ラウンドガールが4人いるみたい」など注目が集まる一幕もあった。
6月25日に国立代々木競技場の第二体育館で開催された女子だけのK-1大会「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN ~RING OF VENUS~」。K-1 WORLD GP初代女子アトム級王座決定トーナメント・リザーブファイトで、チャン・リー(K-1ジム五反田チームキングス)と紗依茄(月心会チーム侍)が対戦し、終始プレッシャーをかけたチャン・リーが2ラウンド序盤、右からの返しで左ストレートを打ち抜いて会心のKO勝ちを収めた。
おととしの春まで幼稚園の先生として働いていた異色の経歴を持ち、「教え子たちに夢は叶うという姿を見せたい」とK-1女子黎明期からランカーとしのぎを削ってきたチャン・リー。対する紗依茄(らいか)は17歳の女子高生ファイターで、K-1アマチュア優勝の実績を持つ。その後、プロ初戦でKOデビューを収めるも2戦目で今回の相手であるチャン・リーに判定負け喫し、待望のリマッチ戦となる。
試合は「パワーのチャン・リーとスピードの紗依茄」の構図だ。試合開始とともに強いプレッシャーをかけるチャン・リー。紗依茄もローを飛ばして反撃に出るが、じわじわと試合をコントロールするチャン・リーの圧力に押され、次第にコーナーを背にしながら戦う場面が目立っていく。ABEMAでゲスト解説を務めた魔裟斗も「チャン・リーがパワーで押しはじめている」と指摘すると視聴者からも「前蹴りが蹴れない間合いで詰める」「まるで野扖のような圧のかけ方」など、相手の距離で勝負させないチャン・リーの試合巧者ぶりに称賛の声が上がる。
2ラウンド、コーナーに詰めてミドル、ワンツーと変わらぬプレッシャーをかけるチャン・リー。紗依茄も動きながら反撃を試みるが、相手のプレッシャーに思うような戦いができない。
するとラウンド中盤、ガードを固めながら再び紗依茄をコーナーに追い詰めたチャン・リーが右ストレート、左とコンパクトにまとめると、紗依茄はガクリと腰から崩れてダウン。一度はゴングを聞きながら立ち上がる仕草をみせた紗依茄だが、見た目以上にダメージの蓄積が大きく、後ろにのけ反るように崩れ落ちた。
「テンプル?」「完全に脳が揺れたな」「そんなにダメージがあるように見えなかった」と驚きの声も上がるなか、リプレイ映像が流れると、ワンツー、さらに左ストレート。会心のKO勝利を魔裟斗も「チャン・リーのパワーがすごい」と称賛。あっけなく見えたKOシーンを「鼻血も出ていたし、ダメージが蓄積していたのかもしれない」と解説した。
さらに試合後には、3人のラウンドガールと並び立ってファイティングポーズを取るチャン・リーのたたずまいにも反響が。「女性の目からみても美人」「腹筋がかっこいい」「ラウンドガールが4人いるみたい」など、退路を断って鍛え抜き、強さと美しさを兼ね備えた立ち振る舞いに関する反響が多数寄せられていた。
なお、チャン・リーは試合後にKO勝利について「チームキングスに移籍してトレーナーと一緒に練習して、その成果が出た」など会心の勝利を振り返ると、コーナーを背負わせながら自分のペースで戦ったことについては「自分を出せれば必然的にそうなるという感じ」と自信をのぞかせた。