将棋のヒューリック杯棋聖戦五番勝負の第3局が7月4日に千葉県木更津市の「龍宮城スパホテル三日月 富士見亭」で行われ、藤井聡太棋聖(竜王、王位、叡王、王将、19)が挑戦者の永瀬拓矢王座(29)に145手で勝利した。最終盤では藤井棋聖が後手玉を即詰みに討ち取り、ABEMAの中継で解説を務めた先崎学九段(52)を「美しくカッコいい詰み」と唸らせた。
勝てば防衛に王手がかかる重要な一局。藤井棋聖は「考えていた展開の一つだった」と互いに早いペースで指し進めた。ターニングポイントとなったのは、昼食休憩前に藤井棋聖が後手の桂頭に歩を打ちんだ一手。ここから先手がペースを握って優位に立った。永瀬王座も必死に反撃を仕掛けて底力を見せたが、藤井棋聖は冷静にしのいで桂打ちからさらにギアチェンジ。後手玉を詰ましに出た。
ここでABEMAの「SHOGI AI」は、「27手詰め」を表示。小学6年生から詰将棋解答選手権チャンピオン戦を5連覇した実績は、藤井棋聖の圧倒的な終盤力を語る上で何をおいても欠かせないエピソードのひとつだ。最後は詰将棋さながの詰め上がりで永瀬王座が投了。ABEMAの中継で解説を務めた先崎九段を「美しくカッコいい詰み。中盤のモヤモヤした展開を吹き飛ばすような詰みだった」と唸らせた。
この展開には、ファンからも「さす聡」「かっこよすぎる」「ビューティフル賞」「将棋星人すぎる」「キレッキレやな」「藤井棋聖が詰将棋を間違えないのは誰よりも永瀬王座が一番よく知ってる」と多数のコメントが寄せられていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)