全選挙区で候補者を擁立、保守的な政策が注目を集めていた参政党が1議席を獲得した。10日夜の『ABEMA Prime』の参院選開票特番に生出演した同党の神谷宗幣事務局長は「前から数字を見ていて、1議席は確実に取れるだろうと分析していた。全ての選挙区から出していて、きちんと真面目に活動をしていたので、積み上げれば100万票は堅いだろうと思っていた」とコメント。
また、ANNの出口調査で10代の比例投票先として5番手、20代でも6番手に付けたことについては「党独自でやっているわけではないが、TikTokで党員や支持されている方々、若者が拡散してくれて、何十万再生になっていた。声が届いた原因ではないか」と話し、「今日時点でサポーターは9万人弱だが、去年の12月に出馬会見した時には1万人ぐらいだったので、この半年で1万人、4月から一気に増えていった。お金に関しても、この半年で党費を入れて5億2000万円ほどが集まった。この金額については私も正直びっくりしている」と話した。
■「自分たちの国防すら考えられないようでは、他の問題も考えられない」
2年前に立ち上げられた参政党。なぜここまでの急成長を見せたのだろうか。神谷氏はこう話す。
「テレビで報じられていないことがたくさんある。そういったことをしっかりと政治の世界で議論しないと、国民が何も知らないまま国が運営される状況になる。そういったことをしっかり発信する党が必要だということで作った。そのために国民に参加してもらう党ということで参政党という名前にした。これまでもテレビでは言わないような“タブー”を街頭演説でたくさん言ってきた。特にコロナのことなんかはYouTubeでもBANされてしまうので、なかなか発言ができなかった。
そうしたことを街頭でたくさん言ったところ、“テレビでは聞けない情報が聞けるんだ”ということで、選挙戦終盤になると都市部では軽く1000人を超えるような人たちが街頭演説に来てくださるようになった。さらにその様子を見たYouTuberの方々が撮影し、編集して流してくださるといった現象が起きた。アメリカとの関係も含めもっと知りたいと。国会で審議してほしいという期待を寄せていただいたんじゃないか」
これに対し、時事YouTuberのたかまつなな氏は「対馬を独立させて核武装させようというような考えをお持ちだという話もあるが」と質すと、神谷氏は「それは例え話で言っただけで、本気でやるということではない」と説明する。
「日本はアメリカの傘の下にいる。米軍も日本に存在する。つまり単独で国を守れていない体制で、これはおかしいわけだ。他の国は自分の国の軍隊で守る。日本だけがアメリカ軍に守ってもらっている。このままでいいと国民は思っているのか、そこから問うていかないと。自分たちの国防すら考えられないようでは、他の問題も考えられない。
(対馬の話については)たとえば核武装するんだったら、予算的には原子力潜水艦を20隻ぐらい持つことは現実的に考えられるよと。ただ核武装を禁じられているなら、どこかの島を独立させ、そこに原潜を持ってもらったらどうかというふうな例え話として出させてもらっただけ。それをやるといって明確に公言したわけではない」。
■ワクチンが強制される状況を作った人たちに対しては罰を
また、テレビ朝日の平石直之アナウンサー、元経産官僚の宇佐美典也氏からは、参政党の候補者や支持者たちが“ノーマスク”で集会を行っている様子や、新型コロナウイルスワクチンの効果を疑問視していることについての質問が出た。
神谷氏は「政府のコロナの政策はおかしい。コロナが始まってから2年半経つが、このウイルスが何かということもちゃんと証明できていない。PCR検査でそれを測るというのも間違っている。PCR検査自体を作った人も、陽性・陰性の反対に使うこと自体が間違っていると言っている。それで陽性者を増やし、だから緊急事態ですよというのも、数字の出し方・取り方・対策、として全て間違っている。とにかく今のオミクロン株に関しては平常に戻すのが一番いい。せめて(感染症法上の扱いを)2類から5類に下げるべきだし、マスクももう外していい」と持論を展開した。
「当然、ワクチンもいらない。我々は大阪市立大学の井上正康名誉教授たちのデータに基づいて話をしているが、予防効果はないと思っている。実際、ワクチンを打っていたという陽性者もいっぱいいる。現実として予防になっていないわけだ。厚生労働省の数字も取り方によっていくらでも変えられる。この間もワクチンを打った人の方が免疫は高いというデータを出していたが、後で出し直したデータを見ると、ワクチンを打っていない人の方が高かった。だから私たちには厚生労働省のデータが正しいとは思えない。
もちろん、ワクチンには重症化を防ぐ効果はあるのかもしれないし、打つなとは言っていない。あくまで大人は任意というのを守りましょうと。ただ、重篤化する例がほとんどない子どもに関しては打つ必要がないでしょ、子どもは大人の判断で打っちゃうので、本当に慎重にしないとリスクだけが高くなっちゃうんじゃないかという指摘はしている。それから、打ちたくないと言っている人たちの人権はちゃんと守ってあげなきゃいけないよね、という主張だ。
打っていないことで“職場に来るな”“クビだ”と言われている人たちが世の中にたくさんいる。国は“任意だ”と言っているが、そういうことを絶対にやらせてはいけない。打ちたくないと言っている人が現場で強制される状況を作った人たちに対しては罰を与えればいいと思う。総理大臣も、職場に来られないとか、そういう制限をかけてはいけませんということを、明言すべきだ」。
■「陰謀論を言うつもりもないし、オカルト的な何かを言うつもりもない」
党設立のきっかけでもあるという“情報発信”について「10年以上YouTubeで司会をやっているので、いかに短く、的確にワンフレーズで伝えるかが大事だ。時間は限られている。やはり無意識のうちに訓練できたのかなと思っている」と話す神谷氏。「時に過激に聞こえるかもしれないけれど、我々は陰謀論を言うつもりもないし、オカルト的な何かを言うつもりもない。超過死亡数上がっているよね、といったデータを出しながら、こういうふうな捉え方もできるのではないか、明らかに政府が出している結論の方向性、おかしくないだろうか?という指摘はしっかりしていきたい」と話していた。(『ABEMA Prime』より)
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