専門学校に在学中の“未来のシェフの卵”たちが経営する「土曜日」しかオープンしない高級食材を使ったハンバーガーショップが話題を呼んでいる。
【映像】原価ギリギリ!限界価格で食べられる“高級食材”を使ったハンバーガー
新型コロナの影響で、実習や飲食店でのアルバイトが減っている現状から“最も実践に近い社会経験”を積むために今年の1月にオープンした「GENKAI BURGER」。働いているスタッフは全員、調理の専門学校「L’ECOLE VANTAN(レコールバンタン)」に通う学生で、商品の開発から調理、ホールスタッフ、経営まで、学校の1階を店舗として運営し、行列ができるほど注目を集めている。
――土曜のみの営業だそうですね?その他の日は何をされているんですか?
バーガーを作っているスタッフ「学生なので、授業を受けています」
普段は学生をしている生徒たちによる店舗経営。L’ECOLE VANTAN・ブランドマネージャーの細井信宏さんは「学生がお店を経営するのは“教育的効果”が大きい」と話す。
細井さん「普通の授業は『今日はハンバーグを作ります』という形で作り方や食材について学んだり、実際に自分たちで作って味を確認してなどがあります。こういうプロジェクトは、評価するのは自分でも先生でもなく“お客様”なので、作って(食べ物として)うまくいった、失敗しただけではなく『次の改善はどうしようか?』という思考まで学ぶのが教育的効果としては大きいのです」
店の名前の「GENKAI」は、漢字で「限界」のことで、高級食材を使用したハンバーガーを“原価ギリギリの販売価格で提供する”という意味が込められているという。
先週土曜日に新しく始まった“限界コース料理”は「GENKAI BURGER」では材料費の原価2100円+人件費400円の2500円で食べることができる。ただ、一般的な飲食店で食べようとした場合は、材料費にプラスして、家賃、人件費、光熱費、利益などを含めるため7020円になるという。
1日40食限定で提供された今回のコース料理、朝11時OPENに対して、6時半ごろから並ぶ人がいたそうで、30分で当日の整理券を配り終えたという。
“高級バーガー”が、限界ギリギリの値段で食べられるのは専門学校の施設で学生たちが“授業の一環”として提供しているからとのこと。細井さんは「即戦力となる未来のシェフを育てることによって飲食業界全体の底上げにもなる」と独自の考えを明かす。
細井さん「僕らが考える“教育”というのは、学校にいるだけで終わるんじゃなくて、社会に出てから自分で自分の目標をしっかり見つけて、自分で努力していくってことが能動的にできる人を育てていきたいし、そういう人が出ていくことは業界自体が盛り上がっていくと思う」
(『ABEMA Morning』より)