19日の『ABEMA Prime』に出演した元衆議院議員の菅野志桜里弁護士が、政治と宗教団体の関係について「ずっと問題意識があった」と明かした。
「私自身、2009年の衆院選の候補者だった頃、ある集会で“旧統一教会と関係があるのではないか”ということを、その場で聞き、急いで席を立ったという経験がある。真偽のほどは分からないが、まさに旧民主党による政権交代が見えていた時期ということもあり、宗教団体が食い込むということは多かったと思う。
野党の議員や候補者でも、挨拶リストの中に地域の宗教団体の支部などが首長や地元企業の経営者と同列で入っているのは普通のことで、どこでも行われていることだ。ただ、そうしたことが“この宗教は異端ではない、地域に根ざしているまともな団体だ”という“お墨つき”と引き換えに票や人手を渡していくという不健全な関係としてクローズアップされたこともある。野党も含め、自分の信じていない宗教や共感できない団体とことさらに関係を結び、代わりに票や人手に変えていくという文化は見直すべきだと思う。
また、旧統一教会の布教戦略に日本の政治、政治家との関係構築も組み込まれていたのだとしたら、それがどういうものなのかが気になるし、弁護団などがメッセージを送るようなことはやめて欲しいと政治家に対し警鐘を鳴らしてきた。それでも舵を切ることができなかった政党や政治家には問題があると思っている」。
『統一教会 日本宣教の戦略と韓日祝福』の著書もある北海道大学大学院の櫻井義秀教授(宗教社会学)は「食い込んでいるのは主に与党、要するに権力を持っている人たちだと思う。政治家が色々な宗教団体から後援や支援をもらうというのは集票のためとして理解できる。
ただ、憲法の中で行政や政治は特定の宗教団体に対して便宜を図ってはいけないし、宗教団体も政治との関係の中で権力を振るってはいけないということになっている。違法な活動をしているにもかかわらず取り締まらないとか、批判するような人が国会で何か質問をした時にそれを圧殺するというのは大変な“便宜”であって、特定の教団を利するものだ。こういうことは許されないと思っている。
今回、自民党と統一教会との関係の中で選挙協力などがあったかもしれないということが報じられている。結果、行政や自民党が統一教会にどういうタイプの便宜を図ったのか、図ってないのか。そこをはっきりさせないといけないと思う」と話していた。(『ABEMA Prime』より)
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