国立感染症研究所が発表した、全国約3000の医療機関からの報告の速報値によると9週連続で「手足口病」の患者数が増加している。
子どもが発症しやすい手足口病の流行状況について、ニュース番組『ABEMAヒルズ』のコメンテーターでバイリンガル医師のニコラス・レニック氏に話を聞いた。
「手足口病は毎年夏に流行する病気なので、去年おととしは異常に少なかったようにみえる。なぜ、2020年・2021年が異常に少なかったかというと、おそらくコロナの行動制限によって、子ども同士で触れ合っていたことができなくなって、それによって流行が抑制されていた状況。いまコロナの影響が少しずつ減っていくと、いつも通りの感染パターンになっていく」
マスクの着用や行動制限に対する考え方が見直されている今、コロナ禍以前のような流行が考えられるという手足口病。微熱や発疹など、基本的には軽症だという。
ただ、子どもに異変が起きたとき、親としては原因が何なのか専門家の判断を仰ぎたいところだが、現状は医療体制も新型コロナウイルス感染状況も最高レベルだ。医療体制のことを考えると、感染者数が増加している今、少しの異変があったからといって病院を頼るのは躊躇してしまう状況でもある。
「子どもは全体像が何よりも重要。親として、これはいつもと違うな、ちょっと心配、いつもよりぐったりしている、いつもはあんなに走り回っているのに、今日は変だと思ったときこそ受診したほうがいい。それに、子どもは大人と違っていろいろ口に出せない部分もある。耳や喉の中を見たときに耳炎だったり、扁桃炎だったりということがよくあるので自己診断せずに、もちろんコロナでひっ迫している部分もあるが、それは私たち医師側に任せて。患者の重症度に基づいて医療・治療の優先度や時間調整などはこちら側でやるので、親御さんとして心配があれば遠慮しないで受診したほうがいい」
(『ABEMAヒルズ』より)
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