計量前日の選手が受けた予期せぬドクターストップによって、自らの試合をおよそ1カ月後に控えていたファイターが2日前のオファーを快諾して緊急参戦。しかし、1ラウンド2分38秒、左ストレートを打ち抜かれて腰砕けで前のめりに崩れ落ちる壮絶なKO負けを喫したことを受け、「漢気」か「無茶振りか」視聴者からは様々な声が上がっている。
7月30日に後楽園ホールで開催された「Krush.139」。三宅祐弥(Hacker GYM)と昇也(士魂村上塾)の対戦は1ラウンド終了間際に昇也が左ストレートを打ち抜いて衝撃KO勝ち。自らの試合をおよそ1カ月後に控えるも試合2日前のオファーで緊急参戦。解説が「こういう結果になる可能性は高い試合だった」と語った衝撃結末に対して、視聴者からは「漢すぎる」と称賛の声、一方では壮絶な敗戦に同情の声があがった。
1年ぶりとなるKrush参戦の昇也、軽量の前日に当初の対戦相手である安保璃紅がドクターストップとなり、代役として急浮上したのが三宅だ。K-1/Krushで2戦2勝、過去の戦績も4連勝とプロ無敗と好調をキープしている三宅は、8月にライト級で試合が決まっていたこともあり一夜で減量、さらに大阪から移動してタフな状況での参戦となった。この緊急オファー快諾には視聴者から「漢気だな」「マジ男だ」「応援しよう」と讃える声もあれば「急すぎてスタミナが心配」「無敗なのによく試合を受けたな…」といった心配の声も多く聞かれた。
序盤から近い距離での打ち合い。昇也がリング中央でパンチをまとめてヒザを叩き込む。三宅も跳びヒザで返す場面も見られたが、グイグイと前に出て試合の主導権を握ったのは昇也だった。ボディの連打に失速ぎみの三宅の姿に「効いてるな」「フィジカルで押され気味」「仕上がってないか…」と準備不足を指摘する声も多い。
すると開始2分、パンチの連打で反撃を見せた三宅だが、それを振り払うように昇也がボディへのパンチ、ヒザから左ストレートの連続攻撃を仕掛けると三宅は最初のダウンを喫する。気丈にファイティングポーズを取りヒザで一矢報いた三宅だったが、その後コーナーに追い詰められると昇也の連打からの左ストレートをまともに被弾して腰から砕け、前のめりに崩れ落ちて大の字でゴングを聞いた。
解説が「こういう結果になる可能性は高い試合だった」と述べた試合結果を受け、視聴者からも「これは可哀想」「漢気で片付けるべきではなかった」などの声。さらにプロでの無敗レコードも止まってしまったことから「これで全勝が消えるのは可哀想」「試合に出たことを讃えてあげて」など同情の声が相次いで寄せられた。
ダメージの影響が大きく、体を起こされて仰向けで大の字のままメディカルスタッフに囲まれた三宅。対する昇也はレフェリーの勝ち名乗りを振り払って三宅の元に駆け寄ると膝をつき、三宅の状態を案じた。さらに試合後のマイクで「急遽対戦相手になってくれてありがとうございます」と感謝の思いを口にすると、視聴者から「スポーツマンシップ」「お互いよくやったよ」など両選手の健闘を称える称賛の声が上がった。
8月27日の「Krush.140」で河北光生との対戦が発表済みだった三宅は、試合まで1カ月を切った緊急参戦で痛恨のKO負け。それを知った視聴者からは心配の声も寄せられた。なお、「Krush.140」における河北光生の相手は新太(K-1ジム心斎橋チームレパード)に変更されている。