将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント1回戦第2試合、チーム三浦とチーム斎藤の対戦が8月6日に生放送された。互いに2勝2敗で迎えた第5局は、チーム三浦・三浦弘行九段(48)がチーム斎藤・佐々木勇気七段(28)に勝利。スコア3-2で再びリードを奪った。
第5局は、第3局と同一カード、先後、戦型も同じ角換わりでの再戦となった。前回は三浦九段が勝利を飾っており、佐々木七段としては何としてでもリベンジを期したい一局。後手の佐々木七段は序盤で△4四歩と突く一手に、解説の本田奎五段(25)は「これはいつかの本田-佐々木(勇気)戦ですね」と自身が過去に指した手順の解説を加えていた。
腰掛銀対早繰り銀に組み上げ、戦闘開始。形勢は均衡が保たれたまま、終盤まで一進一退の攻防戦を繰り広げた。最後は三浦九段が抜け出し、一気に寄せ切って勝利。本田五段は「三浦九段の寄せ、自玉の受けのバランスが光った一局だった」と解説した。
勝利した三浦九段は、「フィッシャー最強格の佐々木さんに連勝できるとは思っていなかった。団体戦なので個人というよりもみんなが気持ちよく対局できるのが一番。あとはチームのメンバーに任せたい」と満足気にうなずいた。一方、三浦九段に連敗を喫した佐々木七段は「自分の弱さを感じている。チームのみんなに申し訳ない」とくやしそうな表情だった。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)