将棋の里見香奈女流五冠(30)が挑む棋士編入試験が8月18日に行われ、第1局の試験官・徳田拳士四段(24)と対局を行っている。ABEMAの中継には、里見女流五冠の実妹で女流棋士の川又咲紀女流初段(26)が出演。受験決意までにあった、姉からの「プロ試験、どう思う?」という相談の舞台裏を明かした。
里見女流五段が棋士編入試験の受験資格を獲得したのは今年5月27日。受験するには1カ月の間に日本将棋連盟に申請する必要があるが、川又女流初段は6月上旬に2人で出かけた小旅行からの帰路の電車の中で、ふと「プロ試験、どう思う?」という相談を持ち掛けられたという。
資格獲得直後の会見では「受験は未定」と話していた里見女流五冠。棋界の顔として活躍する姉が、川又女流初段に将棋のことで相談を持ち掛けたのは始めたのことで「すごくビックリしました」という。家族としてまず心配したのは「体調のこと。あとはスケジュールのことも大丈夫かなと思いました」。厳しい戦いの場に身を置き、いくつものタイトル戦を渡り歩く里見女流五冠だが、「挑戦したい気持ちがあるんだよね」という言葉が続いたという。
約2年間にわたり大阪で二人暮らしをし、誰よりも近い立場で戦う姿を見守ってきた妹は「それならやった方がいいのかな、というのを伝えました」と姉の決断に寄り添った。「今の姉はこれまでの中でも、最も楽しく将棋を指しているように見えます。奨励会時代の辛い姿を見ていた分、いろんな気持ちが私にもありましたが、姉が決断したことなので応援したいと思います」と温かく優しいエールを送っていた。
同じく中継に出演した清水市代女流七段(53)も思わず「感動しちゃった!姉妹ならではですね」とコメント。視聴者からも「あかん泣ける」「感動しちゃった」「一大決心だったもんね」「お姉さんにとっても頼りの妹ですね」「映画のワンシーンみたい」と多くのコメントが寄せられていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)