将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント2回戦第2試合、チーム稲葉とエントリーチームの対戦が8月20日に生放送された。第1局は出口若武六段(27)が黒田尭之五段(25)に快勝、四段昇段の同期対決を制した。
【中継】チーム稲葉 対 エントリーチーム 関西の強豪棋士が集結した対戦
先手の黒田五段が三間飛車に美濃囲い、後手の出口六段が居飛車に銀冠と、じっくり囲い合う序盤になったが、2筋から出口六段が仕掛けたことに黒田五段が反応し角交換になり、急に戦いがスタート。黒田五段が持ち駒とした角を出口陣に打ち込み、銀と交換になっても陣形を崩す積極策に出た。それでも慌てない出口六段は駒得を活かして盤面中央での攻防戦で抜け出すと、黒田五段のと金攻めよりもスピードに勝る攻めで優勢に。最後は気持ちよく即詰みに討ち取り、華麗に白星を手にした。
対局後、出口六段は「無事にチームに勝ちを持ってこられてホッとしています」と一安心。流れに乗れば乗るほど強くなるチーム稲葉だけに、絶好のスタートダッシュになった。解説を務めた上村亘五段(35)も「出口六段が長手数の詰みを読み切っていました。素晴らしい勢いのある将棋でした。勢いのある攻めが出口さんの持ち味で、それが存分に発揮された」と高く評価していた。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)





