波乱の幕開け!黒沢怜生六段、大会史上初の反則勝ちで白星 チーム糸谷が先勝/将棋・ABEMAトーナメント
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 将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント2回戦第3試合、チーム糸谷とチーム斎藤の対戦が8月27日に生放送された。第1局は、チーム糸谷・黒沢怜生六段(30)とチーム斎藤・木村一基九段(49)が対戦。時間が削られていく中での終盤戦で、木村九段がまさかの「二歩」。反則負けとなり、チーム糸谷に勝星が転がり込んだ。

【中継】本戦2回戦でチーム糸谷とチーム斎藤が激突

 2回戦第3試合は、波乱の幕開けとなった。木村九段の先手番で、戦型は後手・黒沢六段の三間飛車に。後手が快調に攻めてペースを掴んだが、木村九段は穴熊の形で逆転のチャンスを伺っていた。

 終盤戦では木村九段が押し返し、優勢に立ったかと思われたところで、まさかの事態が発生。駒台から歩を取ると、そのまま6九の地点に打ち付けたが、6四にも既に歩があるため「二歩」の反則負け。木村九段はすぐに事態に気付くと、「あ!失礼!」と声を上げ頭を抱えた。

 まさかの幕切れで勝利を手にした黒沢六段も呆然とした表情。「勝てたことは嬉しく思います。最後はかなり難しかった。何が起こるかわからないので、気を引き締めていきたいです」と言葉は少なかった。

 これまでのABEMAトーナメントでは反則負けの前例はなく、これが初めての事象。手痛い反則負けを喫した木村九段は「大変申し訳ない。プロにあるまじきこと。反省しています。声が出ません。これから一生懸命頑張ります」とがっくりと肩を落としていた。

◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
ABEMA/将棋チャンネルより)

【動画】第5回ABEMAトーナメント本戦T 二回戦 第三試合 チーム糸谷VSチーム斎藤
【動画】第5回ABEMAトーナメント本戦T 二回戦 第三試合 チーム糸谷VSチーム斎藤
振り飛車をもって振り飛車を制す チーム糸谷が快勝 予選1位通過で本戦へ/将棋・ABEMAトーナメント