【プレミアリーグ】レスター0-1マンチェスター・ユナイテッド(日本時間9月2日/キング・パワー・スタジアム)
イングランドには、ベンチに影武者を置く監督がいる──。世界的なビッグクラブの一つ、マンチェスター・ユナイテッドで今季から指揮を執る監督と、隣に座るコーチがあまりにも似ているというのだ。ファンも「どっちが監督?」と戸惑いを隠せない。
今季からテン・ハグ監督が指揮を執るマンチェスター・Uは開幕2連敗と暗雲が立ち込めたが、徐々に監督のサッカーが浸透し始め、この試合を前に2連勝と息を吹き返した。最下位に沈むレスターとの一戦は、スタッフ陣も確実に3連勝をと、意気込んだ。
現地映像がベンチを映し出すと、そこには真剣な眼差しでピッチを見つめ、メモを取るテン・ハグ監督の姿が。しかしよく見ると右隣にもテン・ハグ監督らしき人物が。スーツ姿のテン・ハグとジャージ姿のテン・ハグ……一体、どういうこと?
ABEMAの人気実況・倉敷保雄氏がおもむろに「おもしろいと思ったのが」と話す。
「ミッチェル・ファン・デル・ガーグがあまりにも監督とそっくりなところ」
そう、このファン・デル・ガーグこそ“影武者”の正体、アシスタントコーチだ。倉敷氏は「遠目にはわからないですよね」と、あまりのそっくり具合に思わず笑ってしまう。
ファン・デル・ガーグは、昨季までアヤックスで指揮を執っていたテン・ハフ監督の下でもアシスタントコーチを務めたいわゆる“腹心”だ。52歳の監督と、50歳のコーチ。たしかに似ている。ABEMAのコメント欄も「テン・ハグの分身か?」「どれがテン・ハグ?」など、2人が激似であることに困惑し、戸惑っている様子だった。
ちなみに倉敷氏が「おかしいと思った」という、左隣に座るもう一人のアシスタントコーチはスティーブ・マクラーレン。解説・粕谷秀樹氏が「オランダでやっていたこともあるし、ユナイテッドを知っていますから」と説明したこの人物は、マンチェスター・Uのファンには説明不要なほどの有名人。サー・アレックス・ファーガソン前監督の下で、1998-1999のプレミアリーグ、FAカップ、UEFAチャンピオンズリーグの3冠達成を経験した当時のアシスタントマネージャーであり、イングランド代表監督歴もあるのだ。
キャリアに勝る61歳の智将を従えるテン・ハグ監督のスタッフメイキングは、プレミアリーグを深く知る人物からすれば、たしかに不思議な光景に映ったのだろう。
なお、試合は“影武者作戦”が奏功したのか、23分にイングランド代表・サンチョのゴールで先制し、そのまま1-0で勝利。見事3連勝を収め、次節は中2日で開幕5連勝と絶好調で首位に立つアーセナルとの大一番に臨む。
(ABEMA/プレミアリーグ)