【プレミアリーグ】フルアム2-1ブライトン(日本時間8月31日/クレイヴン・コテージ)

 ドレッド男が打ち込む強烈なキックは、どう見ても格闘技だった。日本代表・三笘薫が所属するブライトンが2点を追う展開のなか、相手のジャマイカ代表DFの“蹴り”が鮮烈すぎたことで、ファンは「急に出てきてカーフキック」と戦々恐々とした。

【映像】「カーフキック」に悶絶の決定的瞬間

 2点を奪われた直後の56分、ブライトンは1点を返すために相手陣内に攻め込むと、中央左のエクアドル代表・カイセドがボックス内左へとループパス。その落下地点にエクアドル代表・エストゥピニャンが走り込んだが、タッチの差で相手がクリア。その際、前方にいた味方に勢い余ってぶつかり、2人は倒れてしまった。

 ABEMAの解説・佐藤寿人氏も「(ポジションが)重なり合っていたので接触してしまった」と説明したが、エストゥピニャンはなかなか起き上がることができない。プレーが止まり、中継映像でリプレイが流れると驚愕の事実が発覚したのだ。

 フルアムのゴール方向から撮影された映像では、ジャマイカ代表のデコードーヴァ=リードがクリアするために左足を振り上げている。しかし次の瞬間、エストゥピニャンが背後からボールへと向かって足を滑り込ませたことで、デコードーヴァ=リードの振り下ろした足がふくらはぎを直撃してしまったのだ。デコードーヴァ=リードは、エストゥピニャンを見ていない。致し方ないプレーだった。

 ただこのシーンだけを見れば、もはや格闘技のよう。視聴者が「急に出てきてカーフキック」と表現したが、一般的な膝上を狙うローキックとは異なり、筋肉や脂肪が少ないふくらはぎに打ち込むキックは、確実に相手にダメージを与えていた。

 その後、このシーンはVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の結果、デコードーヴァ=リードのファウルとなり、PKに。ブライトンの10番、アルゼンチン代表・マクアリスターが決めて2-1とし、1点を返すことに成功した。

 三笘は、63分にエストゥピニャンと交代してピッチに立ったものの、勝利に導くことはできず。スコアそのままで試合は終了し、ブライトンは今季初黒星を喫した。(ABEMA/プレミアリーグ)