斎藤慎太郎八段、177手での激闘制す 渡辺明名人下しベスト4進出/将棋・JT杯
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 将棋日本シリーズ JTプロ公式戦の2回戦第2局が9月10日、熊本県上益城郡のグランメッセ熊本展示ホールC・Dで行われ、斎藤慎太郎八段(29)が渡辺明名人(棋王、38)に177手で勝利した。斎藤八段はベスト4に進出、準決勝で永瀬拓矢王座(30)と対戦する。

【中継】「将棋日本シリーズ」二回戦第二局 渡辺明名人 対 斎藤慎太郎八段

 両者は2期連続で名人戦七番勝負で対戦。どちらも渡辺名人が制し、通算成績でも12勝5敗と勝ち越して迎えた本局だったが、斎藤八段の先手番で始まると、戦型は角換わり腰掛け銀に。お互い居飛車党ということもあり、通算18局目も相居飛車となった。

 中盤から両者の間で形勢が揺れ動いたが、先にペースを握ったと見られたのは、斎藤八段の玉頭に傷をつけた渡辺名人。8筋、9筋を突破し、優勢になったと見られた。ただ、粘りには定評がある斎藤八段も相手の攻めを分断に成功すると、形勢が逆転。今度は斎藤八段が優勢のまま終盤になだれ込んだ。

 お互い持ち時間、考慮時間を使い切ってからの最終盤は詰むや詰まざるやの大熱戦。現地の大盤解説を務めた森内俊之九段(51)も「すごい将棋になりました。どっちが勝ってるんですか」と漏らすほどの展開になった。難解な局面の連続にABEMAの「SHOGI AI」による形勢グラフも大きく変動したが、ぎりぎりのところで自玉の上部脱出に成功した斎藤八段が抜け出すと、最後は秒読みの中でしっかり詰み筋を発見し、長手数の一局を制した。 勝利した斎藤八段は「歩が足りない将棋になってしまって自信はなかったです。最後も負けと思っていたんですが」と、本人も激戦だったと振り返った。

 JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【中継】「将棋日本シリーズ」二回戦第二局 渡辺明名人 対 斎藤慎太郎八段
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将棋日本シリーズ JTプロ公式戦
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