将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント準決勝第2試合、チーム渡辺とチーム斎藤の対戦が9月17日に生放送された。第1局をチーム斎藤が制して迎えた第2局は、チームリーダー斎藤慎太郎八段（29）がチーム渡辺・渡辺和史五段（27）に快勝、チーム2連勝を決めた。
【中継】チーム渡辺 対 チーム斎藤 決勝進出をかけた戦い（生中継中）
切れ味抜群とはこのことだ。順位戦A級をはじめとする長時間対局では、じっくりと時間を使い、粘りと詰将棋で培った終盤力で盤上を制する斎藤八段が、この一局については攻めの姿勢を押し出した。先手の渡辺五段が左美濃、後手の斎藤八段が雁木の相居飛車になると、斎藤八段は居玉のままタイミングよく鋭い踏み込み。中盤で竜を作ってリードを奪って有利に対局を進めた。渡辺五段も驚異的な粘りで巻き返しを狙ったものの、斎藤八段の手厚い指し回しはブレることなく、そのまま最終盤に突入。力強さとスピード感、ともに溢れる快勝だった。
対局後、斎藤八段は「勝つまで大変でした。渡辺和史さんは粘り強いと仲間にも言われていたので。逆転されてもおかしくなかったですが、慌てずにやれたのはよかったです」とホッとした笑顔。自身初の決勝進出をかけて、リーダーがさらにチームに勢いをつけた。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
