将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の本戦トーナメント準決勝第2試合、チーム渡辺とチーム斎藤の対戦が9月17日に生放送された。両チームともに3勝3敗で迎えた第7局は、第5局と同一カードに。再び渡辺明名人（棋王、38）が佐々木勇気七段（28）を破り、4連勝で決勝進出に王手をかけた。
第5局から中1局で再び盤を挟んだ渡辺名人と佐々木七段。先後も同じく、佐々木七段の先手で再度角換わりの出だしとなった。先に仕掛けたのは後手の渡辺名人。自身にとっては最後の出番とあり、何としてもチーム勝利に王手をかけてチームメイトにバトンを渡したい。一方、3連勝から3連敗と流れが悪いチーム斎藤の佐々木七段は「勝つしかない」と眼光は鋭かった。
繊細で難易度の高い駒組みから、力のこもった応酬に。佐々木七段は必死に反撃を繰り出したが、本格的な戦いになってからは渡辺名人が一気に突き放し、チーム4連勝を飾った。
自身3局の出番を終え、2勝1敗で“仕事”を終えた渡辺名人は、「思い切って攻めていったのが上手く行った。4局目を境に良い流れになったので頑張ってもらいたい。後は弁当食いながら見るだけ」とチームメイトに望みを託した。
◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
