堂々たる体格と派手な髪型という見た目とは異なり、繊細な麻雀を展開するEX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)。昨期はルーキーイヤーだったが、開幕直後から数多くの試合を任されると、すぐにMリーグの雰囲気にも慣れ、主力選手として機能した。「欲を言えばもっと勝ちたかった」と、さらに上を見ている松ヶ瀬だが、今期から加わる新Mリーガー3人を早くもロックオン。「慣れるまでにガツンとやっておきたい」と、太い腕で先制パンチを見舞うつもりでいるようだ。
-デビューイヤーと今年、開幕を間近に控える心境は違いますか。
あの時はわからないまま、走るしかなかったです。今年はいろいろわかっている部分もあるので、慣れという部分もあるし、少しはやりやすくなったんじゃないでしょうか。
-昨期は個人成績はよかったと思います。シーズンの振り返りをお願いします。
欲を言えばもっと勝ちたかったです。特に終盤ですかね。レギュラーシーズンの終盤は自分のタイトルも見えているというのもあり、チームとしてセミファイナルにある程度残れそうな数字を持っていたので。そこのバランスで「もうちょっと勝てたなあ」というのがありました。勝ちたがりすぎてしまいました。
-新人として入って、開幕直後からいきなり連投がありました。
よかったですね、慣れるという意味で。今まで経験したことがないステージでしたから。試合の度に、緊張はずっとしているんですよね。全部の対局、緊張はするんですよ。全部大事なので。
-4人で戦うというのは初めてだったが、総じて面白かったですか。
面白かったですし、いい経験になりました。これまでの団体戦とは違い、スポンサーが付いてというのがあったので。自分たちの所属している団体のためにとは違った意味合いがありました。
-スポンサーがついていると身が引き締まったり、日頃から気を付けることが増えましたか。
見られる立場になることが多かったですね。いろいろなことに気を付けるようになります。試合はもちろんですが、普段の立ち居振る舞い、SNSとかも気を使います。
-そういう意味でも、もう一段階上の「プロ」になったという感覚ですか。
これまではそこまで強く意識はしていなかったんです。意識的な部分ですごく変わりました。Mリーグに入ってから、反響の数が圧倒的に違うんですよ。そういうのを見ていると、何十倍にもなったかな。僕の場合、あまり悪いものが飛んでこないというか、ありがたいことに応援のメッセージが多いので。そのあたりは助かっていますね。
-インタビューを受けることも増えました。慣れましたか。
だんだん慣れてきました。最初はインタビューのことを考える余裕がなかったです。慣れてくるとその部分もある程度いろいろなことを考えられるようになりました。インタビュアーやスタッフとの関係性がよくなっていくといろいろやりやすくなりますね。
-オフ期間にYouTubeも始められました。
試合が終わった後に、振り返りの検討配信をしようと思います。麻雀のことをYouTubeでやるのは、その日だけになるんじゃないかな。他の日は麻雀に触れないんじゃないかなという感じです。やっぱり麻雀の僕の思考を聞きたいと言ってくれる人も結構な数います。出す場面をどこにしようかなと思っていて、そうなるとリアルタイムでやるのが一番いいのかなと。その辺は少し考えていますね。
-個人成績は昨期7位でした。今期の目標は。
今年は最低目標を+300ポイントに上げました。
-Mリーグに新加入した3人の印象をお願いします。
もともとよく知っているし、どういう麻雀を打つかはわかっているので、向こうが慣れるまでにガツンとやっておきたい(笑)。自分も去年同じ立場だったので、最初は絶対負けたくないし、最初に勝つと弾みがつくので、苦しい立場に追い込みたいです。それがチームのためにもなると思います。
-今年はファイナルを逃すとチームを再編することになります。
そうですね、できれば同じメンバーで行きたいです。気持ち的にはやっぱり少し余裕は減ったかなというのはありますよね。去年は何も条件がなかったですが、今年だとやってみないとわからないし。今のチームがすごい好きなので。
-最後にチームの目標と、どういう麻雀を打ちたいかをお願いします。
チームとしては、目標はもちろん優勝なんですが、最低ファイナルですよね。今のところそこまで大きく麻雀を変化させる気はないですが、シーズンの途中でどうなるかわからないので、その都度アジャストさせていかないと、と思っています。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。優勝賞金5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)