憧れの雀士を彷彿とさせる攻めだった。10月11日、プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」の第1試合に登板したKADOKAWAサクラナイツのルーキー・渋川難波(協会)が、強気の選択で解説者を驚かせる一幕があった。
渋川は昨年までMリーグの解説を務め、「憑依型解説」として人気に。今期からは沢崎誠(連盟)の代わりに即戦力としてチームへ加入し、自身の初陣では2着と健闘した。当試合は渋川、セガサミーフェニックスの魚谷侑未(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部の佐々木寿人(連盟)、U-NEXT Piratesの仲林圭(協会)の並びでスタート。渋川が憧れる佐々木と牌を交える中、渋川が魅せたのは自身が親の南1局2本場だった。
2000点、満貫・1万2000点(+300点、供託1000点)と連続でアガってトップ目に躍り出た渋川は、2着目に付ける魚谷のリーチに怯むことなく応戦。ここで危険牌とも思える六万を熟考の末に切り捨てると、実況の小林未沙は「六万!これは強気の選択をしました」と驚き、解説者の土田浩翔(最高位戦)も「大したもんですよ」「全然、腰が引けてなくていいですね」と感心した。その後、渋川は3・6筒でのヤミテンで構えると、見事に3筒を引き寄せてアガリ。ツモ・タンヤオ・平和・赤2の満貫・1万2000点(+600点、供託1000点)を獲得した。
ただ、最終的には佐々木にオーラスで捲られて2着でフィニッシュ。試合後のインタビューでは「常日頃から寿人さんに憧れていますって言っている。それがヤミテンにしているようじゃ寿人さんに笑われてしまいます」と、リーチをかければ跳満だったことを後悔し、ツモった瞬間は「嬉しかった」としながらも、「この4000(点)オールと6000(点)オールの差の分でトップを逃すわけにはいかないと思ったら、見事に逃したんで、本当に悔しいです」と続けた。ちなみに、佐々木は勝利者インタビューで件の場面でリーチをするか否かと聞かれた際、「リーチです」と即答。これには渋川も苦笑いを浮かべ、「次はリーチします」と一皮剥けることを誓った。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)
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