受け答えも可能な“AI音声対話アバター”や成長する“AI VTuber” 24時間365日稼働に期待の声 受付業務や介護現場にも
質問に返答するAIアバター
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 普段の生活やビジネスシーンなど身近なものとなってきた人工知能(=AI)。こうした中、AI技術を搭載したアバターの活用に注目が集まっている。

【映像】「AIアバターって何?」の問いかけに返答する“AI Avatar AOI”

 今年8月、AIを活用したサービスを手掛ける、株式会社アドバンスト・メディアがリリースした「AI Avatar AOI(エーアイ アバター アオイ)」。メタバース空間「VRChat」内で利用出来る国内初のAI音声対話アバターだ。

 AOIに「AIアバターって何?」と問いかけてみると、「メタバース空間で人の代わりとなって、音声、テキスト、映像を通じたコミュニケーションを行うことができるAI技術によって生まれたアバターです」と回答した。

 人間らしい動きを追求したというAOIの活用方法はさまざま。メタバース空間内での受付業務や接客・販売、更に24時間365日稼働可能という特徴を生かした、いわば企業のコールセンターのような活用法など、幅広いシーンでの活躍を期待しているという。

 株式会社アドバンスト・メディアCTI事業部の今宮元輝事業部長は、AIアバターについて次のように述べた。

「生身の人間対人間で聞きにくい内容を、AIアバターにヒアリングしてもらって聞きやすくしてもらうとか、そういったことは非常に期待している。よりたくさんの方に触ってもらうことによって、新しい活用方法だったり、ユーザーと一緒に創造することができればいい」

 AI技術を利用したキャラクターの活躍は、近年勢いに乗るバーチャルYouTuber「VTuber」でも始まっている。

受け答えも可能な“AI音声対話アバター”や成長する“AI VTuber” 24時間365日稼働に期待の声 受付業務や介護現場にも
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 ユーザーとチャットでコミュニケーションをとるAI VTuber「紡ネン」。2020年に誕生した紡ネンはAIVTuberの先駆けともいえる存在で、SNSを通して人々から言葉を受け取り、学習することで成長するというシステムになっている。

 今年8月には602時間にも及ぶライブ配信を実施。人間には不可能ともいえる長時間配信が話題を集めた。紡ネンの生みの親である株式会社Pictoriaの明渡隼人代表は「紡ネンという存在は、本当にAIを愛す存在が増えればいいなという試み」と話す。

 気になるのは、その人気のワケ――。いわゆる「中の人」が存在し、喜怒哀楽が伝わりやすいVTuberの方がより多くのファンを獲得するのではとも思うが、紡ネンが支持を集める理由はどこにあるのだろうか。

「明確にあるなと思うのは、“気軽さ”かなと。AI VTuberの場合は”共に過ごす”という側面が強いかなと思っていて、深夜にも配信ずっとすることもできるので、夜中に目覚めてしまって、やることないとか、寂しいと思う時に開いたらいつでも可愛くいてくれるというような価値も提供できると思っている」

 今年6月には、バンダイナムコエンターテインメントと共同でAI VTuberによるゲーム実況という新たなプロジェクトもスタート。また、紡ネンの設定を決めることが出来るNFTも販売されている。

 無限大の可能性を秘めているAI VTuber。その活用方法は、グッズの販売といった“キャラクタービジネス”だけにとどまらない。

「老人介護の現場で精神的なケアというか、常に眼の前にAIちゃんがいて、しゃべったり育てたりとか、服を着せ替えてあげたりとか。そういう体験というのを介護の現場とかで出来ればすごく面白いんじゃないか。生活にAIが自然に溶け込んでいる時代が来るといいなと思っている。AIが心の拠り所になるというのはすごく大事な事だし、人間も選択肢として一つあるし、AIも選択肢として一つあるし、どちらも等しく選べる世界になるといいなと」

(『ABEMAヒルズ』より)

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