これでまたお宝を目指す航海が始まる。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」10月17日の第1試合、U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)がトップを獲得し、今期9戦目にしてようやくチームも1勝。オーラス、4人全員にトップの可能性がある大混戦を経て、疲労の色をにじませながらも、初トップに「喜びもひとしおです」。決めポーズにはファンも改めて虜になった。
この試合は瑞原、KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)、渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)、EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)の並びで開局。東場、瑞原はじっとチャンスを窺う。ライバルのリーチ、仕掛けにしっかり対応。自分の手にアガリが遠いとみるや、少しでも危ない牌は抑え込んだ。最初のチャンスは南1局1本場、松ヶ瀬との2軒リーチとなり、これに手詰まりとなった日向からロン、リーチ・ドラの3900点(+300点、供託1000点)を手に入れた。
トップの松ヶ瀬からラス目の滝沢まで、わずか7500点差という大混戦で迎えた南4局。瑞原はピンズを集めてホンイツヘ。南を仕掛けてテンパイすると、滝沢から赤5筒をロン、ホンイツ・南・赤の8000点のアガリを決め、逆転トップを獲得。今期9戦目にしてチームに初勝利をもたらした。
「僅差の戦いは、終わったときに疲れがすごい」と、会心の逆転トップも勝利者インタビューでは疲労の色をにじませた。それでもリポーターからトップの祝福を受けると「『おめでとうございます』と言っていただいて、やっと喜びが来ました。『ああ、うれしい!』ってなりました」と笑顔を振り巻くと、勝利を待ち望んだファンからは「上手い強い!」「MVP!MVP!」「どんだけ可愛いねん」「瑞原しか勝たん」とエールが殺到した。
今期は鈴木優(最高位戦)、仲林圭(協会)、の2選手が参入し、新生U-NEXT Piratesとして動き出したものの、その2選手がここまで結果を出せていない。リーグ唯一未勝利のまま、昨期MVPの瑞原に初トップの期待がかけられ、見事それに応えた。試合内容について聞かれた瑞原は「東場のことはもはや記憶が…」と苦笑いをしたものの、一たび振り返り始めると芋づる式に当時の情報がよみがえり、スラスラと説明。「よく勉強してるわ」「いい麻雀だな」「明奈の思考さすがだわ」とファンを唸らせた。
最後はファンへ「まだまだ超序盤なので、ここからポイントはどのチームも目まぐるしく動くと思いますが、善戦できるように頑張りたい」と語って“決めポーズ”。船出は遅れたものの、来年の春まで航海は長い。2度目の戴冠に向けて、瑞原の活躍は欠かせないはずだ。
【第1試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈(最高位戦)3万4800点/+54.8
2着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)2万9400点/+9.4
3着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)2万2200点/▲17.8
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)1万3600点/▲46.4
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







