こみ上げる喜びは抑えきれなかった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」10月24日の第1試合、U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)がデビュー後初トップを獲得。3戦を終えて2ラスと高い下馬評通りとはいかなかったものの、この日は持ち味でもある高いバランス感覚を活かし加点に成功、終盤も安定感のある打ち回しで逃げ切った。
この試合はKONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)、KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波(協会)、TEAM雷電・本田朋広(連盟)、仲林の並びで開局。仲林は東1局、中をポンして早々にテンパイすると、これを渋川からアガって中・ドラ、2000点の先制に成功した。次局も軽快に2つ仕掛けを入れると、リーチで向かってきた本田から1000点をゲット。しなやかな牌さばきと、派手さはないもののライバルのチャンス手を潰すアガリで、仲林の好調さがクローズアップされていく。
東4局の親番、仲林はリーチを目指し進行するも、間に合わないとみるやタンヤオで仕掛けてテンパイ。終盤に渋川からこれをロン、冴える勝負感覚で、タンヤオ・赤・ドラの5800点を手に入れた。決定打は南1局2本場、配牌で2メンツと上々な手を迎えると、7巡目にカン二万待ちを迷わずリーチ。これを一発で引き寄せると、リーチ・一発・ツモ・赤・裏ドラ3の1万2000点のアガリとなった。
これで一人大きなリードを手にした仲林は、その後の局をしっかり守り、南4局の親番は流局でゲームセット。デビュー後4戦目にして初の勝利を掴み取った。
仲林を古くから知る多くの競技麻雀ファンが、そして自身が待ち望んだ初勝利。インタビューに登場する前から、その表情はほころんでいた。「本当、とにかく嬉しいです!」と切り出し、チームメイトで同じルーキー、鈴木優(最高位戦)が先にトップを取っていたことについては「あれで燃えなきゃ男じゃないですよね」。
試合前にファンと約束をしたという、“ギャルポーズ”をはにかみながら披露し、ひとしきり笑いを取ると、最後は“敬礼”の決めポーズ。視聴者からは「おめでとう!」「これからも頑張れ~!!!」「パイレーツ上がってきたね!」と数々のエールが寄せられていた。
「龍の名を継ぐもの」のキャッチコピーの元、過去3戦で2ラスの中でも、業界内の評価の高さを裏付ける、ハイレベルな打ち筋を見せていた仲林。時間はかかろうとも、いずれはトップを取り、ポイントゲッターとなると期待されていた実力者がついに1勝、満面の笑みを浮かべることができた。
【第1試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)4万4300点/+64.3
2着 TEAM雷電・本田朋広(連盟)2万2100点/+2.1
3着 渋川難波(協会)1万9700点/▲20.3
4着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)1万3900点/▲46.1
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)








