記憶に残る一撃を放っても、決して驕らない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2022-23」11月1日の第1試合では、渋谷ABEMASの日向藍子(最高位戦)が個人2勝目を飾り、インタビューで恐縮した。
起家から赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦)、KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)、日向、TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟)の並びで始まった当試合、日向は序盤、我慢の展開だった。東1局では内川、東2局では瀬戸熊がアガり、その時点で3着目。どうにか攻めたい親番の東3局、ここで絶好のチャンスが訪れる。配牌の時点で、ドラの7索がきれいに暗刻。このチャンスをどうにかものにしたい日向は、9巡目にリーチをかけた内川に一発から無筋の牌を捨てるなど果敢に攻め続け、終盤にテンパイさせると迷わずにリーチで対抗した。
「ちゅも」。リーチの次巡、日向が引き寄せた牌はドラの7索で、ここで暗カンして嶺上牌を引くと、それはアガリ牌の六万。加えて、裏ドラをめくると暗カンした7索が全て乗るミラクルも発生し、リーチ・ツモ・嶺上開花・ドラ4・裏ドラ5の三倍満・3万6000点(供託1000点)を成就させた。以降はリスクを回避しつつ打ち回すも、オーラスでは再びチャンスと判断するや、親リーチの瀬戸熊に怯まず“攻め”を選択。見事に満貫・8000点(+300点、供託2000点)をアガって自らの手で閉幕させると、勝利を噛みしめるかのように、静かに水を飲んだ。
チームに大きなプラスを持ち帰る、6万5800点の大トップ。これで個人2勝目、チームとしても早くも8勝目と絶好調だが、日向は「ラッキーと恵まれている展開が多いですよね」とし、試合を決めた強烈な一撃にも「ラッキーでしたね」とコメント。「仕上げるのは、簡単ではなかったですよね?」との質問には「思うようにいろいろとツモは伸びていた」とし、「Mリーガーのみなさんは簡単な部類って言うと思います」と謙遜した。「どこまでも行きたいのが、チームとしての本心」。この試合までラスなし17試合連続、+518.4ポイントというチームの好成績に関して、日向は力強く発言。ファンには「10月はとても絶好調でありがたい結果になったんですけど、月が変わってまた新たにまっさらな気持ちで打とうと思ったら手牌にも恵まれてトップを取ることができました」とし、「ABEMASの目標は優勝なので、しっかりと積み重ねていきたいと思います。応援よろしくお願いします」と笑顔でお馴染みのポーズを決めた。
【第1試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦) 6万5800点/+85.8
2着 KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟) 2万6700点/+6.7
3着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹(連盟) 6400点/▲33.6
4着 赤坂ドリブンズ・村上淳(最高位戦) 1100点/▲58.9
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019-20シーズンから全8チームに。各チーム4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム94試合(全188試合)。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各20試合・全30試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(16試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







