将棋の棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定トーナメントが11月5日に行われ、羽生善治九段(52)が伊藤匠五段(20)に98手で勝利した。渡辺明棋王(名人、38)と約5年ぶりのタイトル戦、さらにはタイトル通算100期の大記録への挑戦を視野に捉えたとあり、ABEMAの視聴者は「まじで100期あるな」「これ伝説目撃するんじゃね」と大興奮の様子だった。
準決勝の相手は20歳の新鋭・伊藤五段。昨年度の新人王戦を制した若手注目の筆頭格で、次世代のタイトルホルダー候補として大きな期待を背負う。32歳差対決は、本局が初手合い。先手の伊藤五段の得意戦法の相掛かりの出だしとなり、両者ともに「序盤から激しい展開だった」と口をそろえた。
序中盤は「ペースかと思っていた」と伊藤五段。ABEMAの「SHOGI AI」も先手寄りの数値を示していた。羽生九段は苦しい時間が続く中、中盤での飛車打ち、終盤での角打ちなど、随所での鮮烈な一手から状況を打開。解説棋士からは「マジック」の声も上がっていた。終局後、羽生九段は「あまり自信がなく、ずっと際どい、負けかもしれないと思って指していました」と振り返ったが、最後は先手玉を包囲するように追い詰めて即詰みに討ち取った。
この鮮やかな勝利に、ファンも大興奮。視聴者からは「美しい盤上」「あの中盤戦からこの投了図誰が想像できるん?」「いい将棋だった泣」「羽生さん仕上がってきてる」「羽生先生つよすぎ」「ウサギちゃんたちもきっと大喜びよ」「羽生さんの匠の技が炸裂やね」「マジで100期あるな」「これ伝説目撃するんじゃね」と多数のコメントが押し寄せていた。
羽生九段は決勝戦で佐藤天彦九段(34)と対戦。勝てば挑戦者決定二番勝負に進出する。同時期に進行中のALSOK杯王将戦挑戦者決定リーグでも5戦全勝と単独首位に立つだけに、タイトル獲得通算100期の夢にも期待が増すばかりだ。まずは次戦に向け、「内容のある将棋を指せるようにしっかり準備して臨みたいと思います」と気を引き締めていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)