“ファンと交際”で結婚・クビ、元&現役アイドルの告白 運営のホンネは? “恋愛禁止”潮流に変化も?
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 6日、ももいろクローバーZ高城れにが、プロ野球日本ハムファイターズの宇佐見真吾選手との結婚を発表した。実は、宇佐見選手はももクロの大ファン。そのため、Twitterでは「推しと結婚」がトレンド入り。8月にも、YouTuber・東海オンエアてつやが、長年の推しである峯岸みなみと結婚した。

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 とはいえ、一般人からしてみると、推しのアイドルとの結婚は夢のまた夢。そんなことは現実に起きるのか。

■ファンと推しの関係を超え結婚、一方で現役中の“繋がり”はご法度

 まず話を聞いたのは、21歳のともえさんと、48歳の夫・みつおさん。結婚2年目、歳の差婚の2人だ。ともえさんは「私が高校2年生の頃に大阪でアイドルをしていて、夫は大分から現場に通っているファンだった」、みつおさんは「(ファンサービスの)対応がすごくよかったんで、だんだん好きになって」と話す。

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 2人の関係を進展させたのは、意外にもともえさん。「私がライブ配信をしていて、たまたまみっちゃんしか見ていない時間があった」「2人で喋ってるうちに思いがあふれて告白をしてしまった。私から『好きです』って。完全に恋愛感情だった」。

 みつおさんは「好きって言われて、ファンとして好きでいてくれて『あ~よかった』と思っていたが、実は『男性として(好き)』っていうことで、『え?本当に?』みたいな。宝くじが当たったような」と驚きとともに振り返る。

 ファンと推しの関係を超え、恋人として想いが通じ合った2人。しかし、そこには「守らなければならないルール」があった。ともえさんは「ファンと繋がるのが禁止で、現役中はデートや電話は一切できず、卒業してからお付き合いをすることになった」と明かす。

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 アイドル業界において、ファンとの私的交流を「繋がり」と呼び、恋愛より厳しい処罰があるケースも少なくないそうだ。2人は、ともえさんがステージにあがっている間は「アイドルとファン」の関係を続け、ともえさんが活動に終止符を打ってから交際がスタート。高校を卒業後、両親に許可を得て、みつおさんの地元に引っ越し、その年に結婚した。

 推しとの結婚はどのようなものなのか。ともえさんは「私のことをめっちゃ好きでいてくれるんで、ちょっとしたわがままとか全然怒んないし、ぜんぶ許してくれる」、みつおさんは「ソファーベッドで歌を歌ってくれたりするのがすごくうれしい」と語った。

■ルールを破りアイドル生命の危機に 「ずっと気にしてはいたけど…」

 一方で、ルールを破り、アイドル生命の危機に立たされた人もいる。

 アイドルグループ「RASCAL CLAN」の高梨莉子。毎週のようにステージに立ち、特典会でも懸命にファンサービスを行うなど、アイドル街道まっしぐら。ただ、以前所属していたグループで“繋がり禁止”を破ってしまったそうだ。

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 「インスタのDMが来て、『飲みに行こうよ』みたいな感じのノリで始まった。(抵抗感は)あったけど、まあいいかなみたいな」

 ルール違反かもと思いながらも、なぜファンとプライベートを一緒に過ごしてしまったのか。

 「最初は友達感覚だったが、性格が合う面で『好きだな』っていう恋愛感情があった」

 “アイドル・高梨莉子”ではなく、1人の女性としてファンを好きになり、交際に発展。幸せを感じる一方、脳裏によぎるのは繋がり禁止というルール。「ずっと気にしてはいたけど、でも好きだったので。何回も関係を切ろうと思ったけど、切れなかった」。

 後ろめたい関係を続けていたある日、突然、所属事務所から呼び出しがあった。「『ちょっともう無理だ』みたいな感じで突然言われた」。ファンとの繋がりが事務所にバレ、そっこく解雇処分。一度はアイドル生命を絶たれたが、新たに所属した現在のグループで再びステージに立つチャンスを得ることができた。

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 採用したマネージャーの渡部飛鳥氏は「(解雇理由)中身もすべて把握した上で面接した。一緒に活動してあげたいなというところがちょっと勝った」と明かす。

 「自分がやらかしてしまった行為なので、後悔はしているけど、でも前向きにならなきゃなと思って」と高梨。ファンとの恋愛はもう二度としないかと聞くと、「本当にしたくない」と答えた。

■繋がり発覚は解雇が一般的? 運営側のホンネは

 繋がりが発覚すると解雇となる事務所が一般的だというが、運営側の立場としてはどう考えるのか。

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 アイドル振付師で、「Spslash(スプスラッシュ)」プロデューサーの村長氏は「繋がりがなぜダメかというと、アイドルというビジネスのモデルが、今だったら“お金を払って話せる時間を買う”という、いわゆる特典会ビジネスで成立しているからというのはある。例えば、チェキやCDを買って握手会に行く、もしくは何分か話せる。そういう中で、誰か1人と繋がってしまい、一晩中電話をしている。それが表に出た時に、『僕はお金を払って数分しか話せないのに、この人は無料で一晩中話せるのか』となって、ビジネスモデルを崩壊させてしまう」と説明。

 繋がりがないかはどの程度確認しているのか。「確認というより、検閲みたいな話になってくる。Spslashは、メンバー一人ひとりの全SNSアカウントにスタッフが常に入っていて、DMなどを見られるようにしている。全SNSアカウントは所属時に事務所が管理するという契約に基づいたものになる」。

 その上で、「アイドルグループはイメージが大切なもので、潔白・純粋・処女性みたいなものが大事にされてきた背景がある。ソロアイドルもいるが、基本的には複数人のグループが一般的だ。自分がバレた時、その他のメンバーやグループ、もしくは所属事務所のイメージを崩してしまうので、一番のご法度とされている」とした。

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 一方で、恋愛・結婚に対する業界の対応は変わってきているという。「以前は某有名グループの契約書に『恋愛禁止』と明記されていたのは有名な話だが、今はもうなくなっているとか。恋愛というのはそもそも人間が持つ基本的人権だ。ただ、アイドルは夢を売る職業でもあるので、その中で公表しない、匂わせをしない方向になっている」。

 村長氏も、理想としては恋愛を経験してもらいたいという考えを明かした。「アイドルがファンの方と繋がってしまうよりは、他のところで恋愛してもらった方がむしろいいと思っている。アイドルの振付師もやっているが、恋愛している女の子はすごくかわいくなる。レッスンをしていても、ある時から急に化粧に気を使ったり、体型を意識したり。恋愛を経験して男性側の意見も知ってもらう、コミュニケーションを取っている女の子のほうがいいというのが僕の意見だ」。(『ABEMA Prime』より)
 

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