旬の味覚も、食べ過ぎには注意が必要なようだ。腹痛や腸閉塞につながりかねない“ある食べ物”の注意点について医師に話を聞いた。
CT画像に映る黒い影。この原因となった意外な食べ物が、秋の味覚の代表格「柿」だ。
「柿胃石。この症状があった場合は柿胃石症」(あい太田クリニック・芳賀紀裕院長、以下同)
実際に取り出された柿胃石の写真を見てみると、その大きさは5cmほど。あい太田クリニックの芳賀院長は「柿の渋みの成分であるタンニンの主成分『シブオール』によって、石が形成されていくと考えられている」と説明する。
体内にできる石といえば、胆石や尿管結石などの激痛を伴うものをイメージするが、柿胃石の場合は症状が出ないことも多いという。ただ、手術が必要になることもあるようだ。
「石が胃の壁に当たって潰瘍ができると、胃が痛くなる。また、石が胃の出口を塞ぐような形になると、もたれや胃の不快感などの症状が出る。一番問題なのは、石が小腸に流れていってしまうこと。小腸は細いので、ある程度詰まってしまうと腸閉塞でかなりお腹が張り、痛みも強くなる」
気を付けなければいけないのは、「食べ過ぎ」だという。
「報告には1日に2個食べたり、いっぺんに5個食べたりした人に柿胃石が出たとも書かれている。ある程度の量を食べると胃石ができる可能性はあると思う」
石ができた場合、コーラを飲んで溶かし、ある程度の小ささにした後で内視鏡を使って砕く治療法が効果的だとされている。
「これで柿を食べなくなってしまうのは良くないと思う。柿はミネラルを含んでいて、ビタミンAも豊富。体にいいものなので、1日1個(200g)くらいが適当だと考えている」
(『ABEMAヒルズ』より)
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