将棋の棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定トーナメント勝者組決勝が11月17日に行われ、佐藤天彦九段(34)が羽生善治九段(52)に148手で勝利。挑戦者決定二番勝負への進出を決め、挑戦まであと1勝に迫った。準決勝では藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)から逆転勝利、決勝では羽生九段を破る躍進ぶりに、ファンからは「藤井曲線破りの次は羽生マジックもか…」「ピコやったぁぁぁ」と歓喜の声が上がった。
挑戦者決定トーナメント決勝戦は、永世棋王資格保持者で8期ぶりの挑戦から復位を目指す羽生九段と、7期ぶりの挑戦から初奪取を狙う佐藤九段の対戦に。振り駒で羽生九段の先手番となると、両者得意の横歩取りの出だしとなった。佐藤九段は3三桂戦法を初採用するなど、本局へかける思いをみなぎらせた。
序中盤はじっくりとした進行となるも、終盤戦からは激しいねじり合いへと展開した。羽生九段が勢いよく攻勢に出ると、佐藤九段は力強く受けて対応。ABEMAの「SHOGI AI」は形勢を表す数字が激しく揺れ動き、その激戦を物語った。終局後、羽生九段は「飛車を捨てていったのがあまり良くなかった。あの辺から少しずつ模様が悪くなってしまった。やりすぎてしまったか…」と振り返った。
最終盤まで二転三転の激戦に、佐藤九段も「判断が難しかった印象。混沌としていた」。羽生九段も最後まで“羽生マジック”の一手を探るも、逆転には及ばず。最後は羽生玉を詰みに討ち取り、佐藤九段が大熱戦を148手で制した。
手に汗握る展開に、視聴者は「かっこええーー」「二番勝負楽しみ」「すごい対局」「ここまで来たらぜひ挑戦を」「かつての名人戦を思い出した」「ピコの和服を久しぶりに見たいよ」と大興奮。準決勝では藤井竜王の“藤井曲線”を、決勝では羽生九段の“羽生マジック”を破り、「藤井曲線破りの次は羽生マジックもか…つええええ」と多数のコメントが寄せられていた。
勝利した佐藤九段は、挑戦者決定二番勝負への進出が決定。敗れた羽生九段は敗者復活戦に回り、藤井竜王対伊藤匠五段(20)戦の勝者と対戦し、再び挑戦者決定戦進出を目指す。いよいよクライマックスへ。ますます目の離せない戦いが続く。
(ABEMA/将棋チャンネルより)