元日本代表・駒野友一氏「批判され怖い思いをしたけどサッカーで見返すしかないと思った」“国を背負うこと”の喜びと重圧とは?
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 熱戦が繰り広げられている「FIFA ワールドカップ カタール 2022」。日本代表は23日(日本時間)に初戦に臨み、2―1と優勝候補とも目されているドイツから大金星を奪った。同日の『ABEMA Prime』には元日本代表の駒野友一氏が出演。「国を背負うこと」の喜びや重圧について、元北朝鮮代表の鄭大世氏らととも振り返った。

【映像】駒野×鄭大世と考える「国を背負う」ということ

 駒野氏は2度のワールドカップやオリンピックで元日本代表として活躍。「小学5年生の時に“ドーハの悲劇”をテレビで見て、自分もあの舞台でサッカーをしたい、日本代表としてワールドカップに出たいと思った」と最高峰の舞台を夢見たという。めきめきと頭角を現し、U-20、U-23、さらに2005年から日本代表として、ワールドカップやオリンピックで世界を相手に戦ってきた。

 “国を背負って”出場した2010年のワールドカップ南アフリカ大会では、攻守に献身的な働きを見せて決勝トーナメント進出に貢献。初のベスト8進出をかけて戦った決勝トーナメント1回戦パラグアイ戦は、延長戦でも決着が付かずにPK戦へともつれ込んだ。3人目のキッカーを任されたのが駒野氏。しかし、シュートをバーに当て失敗。運命が大きく変わることになった瞬間だった。

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 ワンプレーが及ぼす影響、恐ろしさ。当時を振り返った駒野氏は「外したことで負けたので自分の責任だと思って帰国したが、日本に帰ってきてから人の目線が怖かった。テレビをつけるとその話になったりしますし、その当時はテレビを見るのも怖かった。当時は殺害予告やいろんなことがチームに届いていて、その時はすごく恐怖を感じた」とコメント。さらに「家族にも被害が行ってしまうことになってしまったので、僕のことよりは家族を守らなければと思った」と続けた。

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 元北朝鮮代表の鄭大世氏は、国を代表することの重圧や責任について「それが気にならないくらい活躍してやる、というヤル気だけが満ち溢れていた。日本で生まれて外国籍になったが、アイデンティティーのことやルーツのことを考えるより、結局は自分のルーティン、行動が助けてくれる。自分の内側に目を向けて、自分をどれだけ突き詰めていくかで、自分以外のすべての人がハッピーになればと考えていた」と語った。

 視聴者からは、駒野氏のトラウマを心配して「今ならPKを蹴ることができますか?」と質問が寄せられる場面も。「帰国後に、当時所属していたジュビロでアルゼンチンと国際親善試合を戦い、1カ月後くらいにすぐ蹴りました。スタンドのお客さんがざわついていたのでそれで自分の気持ちも揺らいだが、しっかり決めましたよ」と笑顔で回答した。「PKを外したことで批判され怖い思いをしましたけど、日が経つにつれて自分にはサッカーしかない、またサッカーがしたいと思ったし、サッカーで見返すしかないと思った」と振り返り、以降2012年度にはJリーグアウォーズ優秀選手賞、ベストイレブンにも選出。そして、今シーズンをもって引退することを発表した。

 想定外の出来事も起きかねない重責だが、駒野氏は「ワールドカップに出たいと思っていて2回も出ることができた。いろんな国と対戦できましたし、日本代表にならなければできないことがたくさんできたので、代表になることが出来て良かったと思っている」と晴れやかな表情で語った。

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 さらに、視聴者から寄せられた「日本代表になると報奨金はもらえるの?」という質問にも回答。「もらえます。日当は1日1万円。ヨーロッパの方がもらえる金額が多いとも聞いています」と自身の経験を語っていた。
(『ABEMA Prime』より)

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