「滉、泣くなよ、早いぞ!」試合後のロッカールームに響いたキャプテン吉田麻也の叱咤激励 次戦累積警告で出場停止の板倉滉をめぐる感動的な一コマ
【映像】ロッカールームで繰り広げられた実際のやりとり
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【FIFA ワールドカップ カタール 2022・グループE】日本2-1スペイン(日本時間12月2日/ハリファ インターナショナル スタジアム)

「滉、泣くなよ早いぞ!」「もう一個勝つんだよ!」「もう一個行くんだよ!」

 FIFA公式映像が捉えた試合後の日本代表のロッカールームにキャプテン吉田麻也の大きな声が響いた。その声は、ロッカールームのベンチに座り、肩を落とすDFの板倉滉に向けられていた。

【映像】ロッカールームで繰り広げられた実際のやりとり

 板倉はグループステージの3試合でフル出場を果たすなどチームのグループステージ突破に大いに貢献したが、今日行われたスペイン戦でイエローカードを受け、5日24時に行われる決勝トーナメント1回戦、クロアチアとの試合には累積警告で出場停止となってしまった。

 板倉は試合後にピッチに仰向けに大の字になり、涙を流していた。その姿をキャプテンの吉田は見逃さなかった。すると、吉田の言葉を受け、ロッカールームからは「行こう、行こう、行こう」といった声が呼応するように響いた。

 GK権田も板倉に向かって歩みを進める。右手を板倉に向かって突き出すと「もう一回、出れるから。大丈夫だよ」と力強い一言。これに浅野拓磨が「応援するよ!」と大声で続いた。

「滉、泣くなよ、早いぞ!」試合後のロッカールームに響いたキャプテン吉田麻也の叱咤激励 次戦累積警告で出場停止の板倉滉をめぐる感動的な一コマ
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 板倉の顔に笑顔が戻ると吉田は「大丈夫、一回休め」と。俺たちに任せておけ、と言わんばかりの言葉に頼もしさが感じられた。

 ともあれ、日本は1次リーグでコスタリカにこそ苦杯をなめたが、ドイツ、スペインの強豪を下して決勝トーナメントに進出した。目標とするベスト8進出に向け、吉田は試合後のインタビューで次のように語っている。

「本来の自分たちの目標はもう一個、次に勝つことなんで、ここで帰るわけにはいかないとみんな言っていましたし、もっともっとみんなで一緒に毎日楽しくサッカーやりたいですし、代表として戦える喜びを毎日噛み締めて、もっともっと上に行きたいと思っているので。日本も多くの人たちが朝早くから応援してくれたと思いますし、スタジアムでもたくさんの日本の方々だけじゃなく、ローカルの方々も応援してくれて、すごく力になっています。これでまた、サッカー熱が盛り上がっていろいろな関心がサッカーに向いてくれれば、僕たちとしては非常にうれしいですし、ここからもう一個勝って、日本の歴史を塗り替えたいと思います」

 値千金の同点ゴールを決めた堂安も試合直後に「まだ歴史を乗り越えたわけではないが、大きな壁を乗り越えた。チーム一丸となって戦えた結果だと思います」と話している。

 前回のロシアW杯では、決勝トーナメント1回戦でベスト8進出を懸けベルギーと対戦。後半途中まで2点をリードするも、69分から立て続けに3ゴールを決められて悪夢の逆転負けを喫している。今度こそ、初となるベスト8進出に期待したい。(ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)

(C)Getty Images

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