20戦無敗「もはや敵なし」と言われた男が、ロープにもたれ掛かったまま衝撃の失神KO負けを喫する惨劇が発生。”当たれば終わる”豪腕フックに「新怪物登場」「怖すぎる」「本物が来た」など、視聴者が“ドン引き”する一幕があった。
12月3日にエディオンアリーナ大阪で行われた「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN ~初代バンタム級王座決定トーナメント~」。マハムード・サッタリ(イラン)とステファン・ラテスク(ルーマニア)の試合は、2ラウンド、ラテスクが左フックでサッタリをKO。若干20歳の新鋭が“無敗神話”を一撃で粉砕した。
20戦無敗のクルーザー級王者、今年の「K-1無差別級トーナメント」も制したサッタリは「もはやK-1に敵なし」の無双状態。その状況にストップをかけるべく送り込まれたのが、若干20歳、初参戦となる欧州期待の新星・ラテスクだ。
試合開始、サッタリのミドルにラテスクの左フック。空を切るパンチの迫力に視聴者から「怖すぎる」「肩周りがすごい」と驚きのコメントが上がる。
両者の重いパンチが交差する打ち合い「どちらかが当たれば終わり」という状況から、サッタリがコンパクトにまとめていくが、ラテスクのガードは堅い。一方のラテスクは、強いプレッシャーをかけながら大振りのパンチを何度も空振り。「当たらない」という声も聞こえるなか、1ラウンド終了間際、ついに左フックを当てることに成功。「ボコッ」という音とともに、スウェイでダメージを緩和するも無敗の王者の顔色が明らかに変化する。
2ラウンド、サッタリが左右のミドルを放つも微動だにしないラテスク。さらにサッタリが左右のコンビネーションで追い打ちをかけるが、がっちりガードしたあとに「当たれば終わる」殺人フックを一閃。ここは辛うじてかわしたサッタリだったが、さらなるラテスクの圧力にもはや逃げ場はない。
すると、追い詰められたサッタリの頭をラテスクの高速左フックがかすめる。かすっただけのパンチにヨロめくサッタリ。ダメージがあるのか…足を使い距離を取る。しかしラテスクが遠距離からのハイ、さらに追い打ちで右、顔面をえぐるような左フックでサッタリは後ろに吹き飛ばされるように最初のダウンを喫した。
よもやのダウンに混乱したような表情を浮かべるサッタリ。カウントを聞きながら「まだ大丈夫」と自分に言い聞かせるようにうなづいて復帰するも、直後にフルスイングの左フックを被弾。「バコッ」と炸裂するような音とともに、サッタリはロープにもたれ掛かった状態のままダウン。崩れ落ちる前に試合終了のゴングが打ち鳴らされた。
衝撃のKOシーンに「本物が来た」「新怪物登場」「昔のK-1を観ているようだ」と視聴者は騒然。サッタリの“無敗神話”崩壊に「サッタリより強いやつがいたとは…」、「サッタリが並の選手だったのか、ラテスクが化け物なのか…」など驚きの声が相次いだ。