ラウンド8に進むための対スイス戦は、ポルトガルにとって象徴的な試合だった。クリスティアーノ・ロナウドのスタメン落ちもそうだったし、6-1という印象的なスコアもそうだったし、そして何よりその中身がよりポルトガルの未来を感じさせたからである。
大会初のハットトリックを達成したゴンサロ・ラモスの輝きも見事なものだったが、本当にこの試合で輝いたのは、若き貴公子ジョアン・フェリックスだ。
彼のキャリアは18-19シーズンに花開いた。プロデビューを果たしたベンフィカでリーグ戦26試合15得点(アシストも9だ)と荒稼ぎをし、一躍脚光を浴びる。同年のELでは史上最年少でのハットトリック達成者の記録を更新。ポルトガル国内だけではなくヨーロッパにフェリックスの名を轟かせた。