サッカーを超えた「歴史的な因縁の一戦」 王者フランス、下馬評通りの勝利か? “W杯のロッキー”モロッコがここでも旋風を巻き起こすか
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いよいよ、クライマックスを迎えるカタールワールドカップ。いち早く決勝進出を決めたアルゼンチンが待つファイナルへと進出するのは、前回王者フランスか、それともアフリカ勢として初のベスト4進出を果たしたモロッコか。世界中が注目する一戦は、15日午前4時にキックオフする。

そんな一戦の「フランスvsモロッコ」には試合前から、様々なボルテージが上がっている。

【映像】最強攻撃陣の王者フランス vs 最強堅守のハングリー軍団モロッコ

例えば、10日夜、パリのシャンゼリゼ通りには​FIFAワールドカップ・ベスト4進出の勝利を祝うフランスとモロッコのサポーターらおよそ2万人が集まり、一部が警察と衝突するというニュースが報道された。 警官隊は催涙ガスを使用し、70人以上を拘束したという。

両国の因縁で言えば、フランスは1912年から56年の独立までモロッコを植民地化している。フランスはモロッコの旧宗主国で、多数のモロッコ系住民が暮らしている背景がある。

そんな因縁の注目カードだが、ここまでのチーム状況は、FWエムバぺが5得点、FWジルーが4得点、FWデンベレが右サイドで大きな存在感を示し3トップが躍動している。例え、エムバぺが封じられても、他の攻撃が得点するパターンを多数持っているのが強みとなっている。2列目からはグリーズマンが中盤の位置から飛び出して最終ライン背後への背後から得点に絡み、チュアメニが攻守に渡る躍動感で得点にも関わっている。イングランド戦での得点も見事だったが、イングランド戦でふくらはぎを痛めたた影響でチュアメニの出場が微妙という情報も出ている。ここでのフランス代表の試合データをみると後半におけるスコアの変動が(得点7.失点4)多いのが特徴だ。

対する、モロッコは5試合でわずかに1失点と、決勝トーナメント進出チームでは最少の記録だ。躍進のカギは、粘り強さと固さは大会ナンバーワンの評価だ。ここまでの試合におけるボール支配率は、3割程度だが、スペイン、ベルギー、クロアチア、ポルトガルから得点を許していない。フランス代表との試合は、最終ラインを固めるエルヤミックとサイスの守備ラインがフランス代表の圧倒的な個の力をどう防ぐかが注目だ。そして、ハキミとエムバぺのパリ・サンジェルマン同僚のマッチアップの行方も、両チームの勝敗を分けるキーになるだろう。モロッコ代表の戦い方としては、ブロックを組んでのショートカウンターが予想される。それほど、強度が高くないフランス代表のプレスに対しては、モロッコ代表の両ウィングがキーマンにもなる。数少ないチャンスをFWのエンネシリが確実にゴールを決められるのか。

モロッコの堅い守備と圧倒的な個の力で打ち破るかフランス代表という図式の試合になるだろう。果たして、大会連覇を狙うフランス代表が下馬評通りの勝利を収めるのか?それとも今大会のダークホースのモロッコ代表がここでも旋風を巻き起こすのか?

サッカーという競技を超えて、歴史的にも因縁を持つ一戦を見逃すな。

両チームのスターティングメンバーは以下の通り

【フランス】

GK

ウーゴ・ロリス

DF

ラファエル・バラン

ジュール・クンデ

ユスフ・フォファナ

テオ・エルナンデス

 イブラヒマ・コナテ

MF

オーレリアン・チュアメニ

FW

アントワーヌ・グリーズマン

オリビエ・ジルー

キリアン・ムバッペ

ウスマン・デンベレ

【モロッコ】

GK

ヤシン・ブヌ

DF

アクラフ・ハキミ

ヌセア・マズラウィ

ナイフ・アゲルド

ロマン・サイス

ジャワド・エル・ヤミク

MF

ソフィアン・アムラバト

ハキム・ツィエク

アゼディン・ウナヒ
ソフィアン・ブファル

FW

ユセフ・エン・ネシリ

ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)

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