新幹線の3席シートで噴出する“どこに座るか問題” スリープトレーナーが「真ん中」を勧める理由
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 年末年始の新幹線予約数が回復傾向にある。JR東日本によると、12月28日から来年1月5日までの、東北・上越など各新幹線の指定席の予約率は113%(12月15日時点)。コロナ前の2018年と比べ、約8割まで回復している。

【映像】新幹線の座席問題 “真ん中”を勧める理由

 年末年始に向けて新幹線に乗る機会も増えるが、そこで問題になってくるのが「座席問題」だ。3席シートの場合、誰もが敬遠しがちなのが真ん中の席。ある調査によれば、席が埋まるのは窓際→通路側→真ん中の順番だという。

 人はなぜ真ん中を嫌うのか。新潟青陵大学の碓井真史氏は「人間には目に見えないナワバリがある。『パーソナルスペース』といって、そこに入ってこられると不快感を覚える。長い座席だったら両端から埋まり、なるべく人に近づかないように座っていくのが、一番よくあるパターンだと思う」と話す。

新幹線の3席シートで噴出する“どこに座るか問題” スリープトレーナーが「真ん中」を勧める理由
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 見知らぬ左右の人との異常な接近に、肘掛けの占有問題、さらにはテーブルを出すタイミングなど、同じ料金でも左右の客以上にストレスを感じてしまう人も多いはず。一方で、真ん中席を推奨するのは、スリープトレーナーのヒラノマリ氏。その理由について、次のように説明する。

 「普段、プロ野球選手やJリーガーに睡眠指導をしているが、移動の時間からその日の夜の睡眠の質は変わってくる。実は真ん中の席というのは、窓側と通路側より座席がちょっと広い作りになっている。なので、男性の方や少しゆったりめに座りたい方は、真ん中の席をおすすめしている」

 実際、真ん中の席は他の席と比べて2~3cm広く設計されているという。ヒラノ氏は続けて、空調の問題をあげる。

 「窓際で調整するようになっていると思うが、空調が直接身体に当たってしまうと、皮膚の表面が冷えてしまって自律神経の働きが悪くなったりする。真ん中の席は直接風が当たらないので、そういう意味でも自律神経の負担を減らすことにつながる」

 さらに、最も重要なこととして「揺れ」をあげた。

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 「新幹線で移動している時の疲労の原因は2つあって、気圧の変化と新幹線自体の揺れ。窓際に座ると、その影響をダイレクトに受ける。列車同士がすれ違う機会も多く、真ん中の席のほうが揺れが少なくなるので、アスリートの方には真ん中か通路側を勧める。移動中は仮眠をとりたい方も多いと思うので、人が通ることが気になる通路側よりも、真ん中の席にしようという話になってくる」

 一方で、碓井氏は睡眠とは別の理由で真ん中の席を選択する人もいると指摘した。

 「人間には心地いい混雑具合がある、という研究がある。どこかに出かけてすごく混んでいるというのは不愉快だが、ガラガラで誰もいないというのも心細い。ちょうどいい混雑具合を求めていて、その“ちょうどいい”が人によって違う。ぎゅうぎゅうを楽しいと思う人もいるし、広くて周りに何もなければいいというものでもない」

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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