藤井聡太王将「スーパースターとの対戦楽しみ」羽生善治九段「中身の濃い将棋を」初防衛か、100期か “世紀の一戦” あす開幕/将棋・王将戦七番勝負
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 将棋藤井聡太王将(竜王、王位、叡王、棋聖、20)に羽生善治九段(52)が挑戦する第72期ALSOK杯王将戦七番勝負が1月8日、静岡県掛川市で開幕する。藤井王将の初防衛か、羽生九段がタイトル獲得数100期を達成するか。ファン待望の大一番の開戦を前に、両者が記者会見に応じた。

【動画】藤井王将、羽生九段による前日会見(10分42秒~)

 前期、渡辺明名人(棋王、38)から4戦全勝でタイトルを奪取し、1年ぶりに掛川の地に凱旋した藤井王将。将棋界のレジェンド・羽生九段の挑戦を受ける立場となり、「将棋界のスーパースターの方と、七番勝負の舞台で戦えることをとても楽しみにしています」と素直な思いを語った。

 これまでに公式戦8局を戦った両者だが、タイトル戦で盤を挟むのは初めて。「最近の羽生九段の将棋を見ていると、新しい感覚とご自身の将棋観をミックスされて指されているのかなという印象を受けます。2日制での対局は初めてでやってみないとわからないところもありますが、これまでの公式戦でもこちらが気づいていない柔軟な一手を指されたことが多かったので、しっかり読みを深めて臨みたいと思います」と警戒を強めていた。

 また、52歳の羽生九段とは“32歳差”の対戦としても注目を集める。藤井王将は「自分としては、意味づけは後からなされるものだと思っているので、まずは明日、明後日の対局に全力を尽くしたいという思いです」と冷静に心境を明かした。

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 一方、羽生九段にとっては7期ぶりの王将戦七番勝負。今期の王将リーグで服部慎一郎五段(23)、糸谷哲郎八段(34)、近藤誠也七段(26)、渡辺明名人(棋王、38)、永瀬拓矢王座(30)、豊島将之九段(32)と現役タイトルホルダーを含む実力者を次々に撃破し過酷なリーグ戦を6戦全勝で駆け抜け挑戦権を獲得した。「ひのき舞台に立つ機会に恵まれましたので、中身の濃い将棋が指せたらいいなと考えています。将棋の世界は年齢差があっても対戦するということはままあることですが、そうは言ってもこのくらい離れてしまうとタイトル戦という舞台では実現するのが難しいところがあるのかなと思っていました。今回、実現出来たことを嬉しく思っています」と笑顔を見せた。

 向かうは20歳の若き絶対王者・藤井王将だ。「ずっと安定して結果を残されていて、特に最近強さを増している。棋譜で見ているのと実際に対局するのでは感じ方や受け取る印象も変わるところがあると思うので、あす以降に対局してみて、体感していくものなのかなとも思っています」。さらに、「第1局は振り駒で先手・後手が決まるので、それによって展開が変わるんじゃないかなと思っています。対局は思い通り、予想通りにならないので、意外なことが起こってからしっかり対応していきたいと思っています。2日制8時間と長丁場なので、ミスをしいない、正確に指していくことが重要と考えています」と加えていた。

 ともに中学生でプロデビューを果たし、羽生九段が打ち立てた数々の最年少記録を、藤井王将が塗り替えてきた。そんな両者がついにタイトル戦で激突。ファンにとっては夢の瞬間が迫っている。第72期ALSOK杯王将戦七番勝負第1局は、1月8日午前9時に戦いの火ぶたが切られる。
(『ABEMA NEWS』より)

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【中継】第72期ALSOK杯王将戦七番勝負 第一局1日目 藤井聡太王将 対 羽生善治九段
【中継】第72期ALSOK杯王将戦七番勝負 第一局1日目 藤井聡太王将 対 羽生善治九段
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